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僕とコロナと大杉漣。
他方に迷惑を掛けながらコロナ療養中。
罹患から3日経ち、咳を残して快調に向かうも、一部屋に長く閉じこもったが故、嫌にセンチメンタルになる。
また一方で降ってきた暇が、思わぬ辺りにまで思考を巡らせてくれる。いいね。
積ん読を解消しようと本棚に向かい、あらやだ読了した本の少なさに唖然。
舞台芸術関連には食思が向かず、ごぶさたの平野啓一郎に手を掛けると、上段から何やら唯ならぬ気配。
….大杉漣!!
彼の肖像を書影としたエッセイが「今でしょ!」と言わんばかりに熱い視線を向けてくる。
漣さんのエッセイには目的なく漂うユーモアがあり、悩み疲れた折には毎度助けられてきた。
僕はそんな漣さんに一礼をして、
寝そべりながら平野啓一郎を紐解く。