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ひきこもり/町おこしの例
12月のメンタルぐらぐらの時に書いたものです。
書いた本人もすっかり忘れていました。
興味深いのは、内閣府が調査したひきこもり人口試算が約2%に対して、
藤里町では全戸籍調査した実数が約8%だったこと。
ひきこもりは案外多いと思っていいと思う。
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12月半ばに入ってから情緒が不安定化して
ボタボタと大粒の涙を流しまくってる日々が続く
家事手伝い的ステータスにあったひきこもりが
現在は暗い部屋に引き篭もる陰湿タイプにランクダウンした
(最悪である)
地方移住のワードが頭をよぎった
山奥や秘境といった、ほぼ無人の居住地での生活に
子供の頃から憧れていたのもある。
山特有の湿った匂いが好きで
景色が目にやさしくて全部を網膜に入れても
隈なく理解できる色合いが良い きっと飽きない
ちなみに私が住んでる地域も立派な『地方』であり
郊外であり、ベッドタウンであり、農業が盛んで
山も海も川も農地も全部揃っている。
…ただし人も車の量も多い。
福祉パワーや寛容パワーの出力は低そ〜…に見える
ともかく地方(秘境)移住定住いいよね〜と考えてたら
気分がちょっと明るい兆し。現実逃避に最適だ。
Googleでひきこもりニートを受け入れる大胆な地域はないか?と
検索してみると、
ある!!!!!!!
すげえ懐が広い!!!!
“山奥ニート”が、見つけた幸せ~限界集落のシェアハウス~|NHK NEWS WEB
2018年あたりからメディアで注目されて
大胆な価値観を書籍化&コミック化までされてる〜〜〜
私ひきこもり・ニート歴5年なのにまったく知らんかった〜〜〜
もっと早く知りたかったような惜しい気持ちになった
デカい鶏を育ててる風景があまりにも羨ましくてここで生活したい、、、
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どうやら限界集落の端っこに身を寄せるニートたちは
地域住民にとって邪魔にはならず
時々田畑のお手伝いをすることで
労働力提供↔︎お小遣い生活費発生
というウィンウィンな構図により共生が図れているらしい
地域ともゆるく繋がることで社会的役割を全うして
自己肯定感を育てながら人生を歩めるのか
マイペースで生きられる環境いいな
なるほどニートを適材適所、
上手く活用する方法があるんだ
次に検索したのは
「ひきこもり 町おこし」である
衝撃を受けたのが秋田県藤里町の試みであり、
いちおう今回の本題にしたい
町おこしを担うひきこもり|NHK地域づくりアーカイブス
藤里町は世界遺産白川山の麓にある
豪雪地帯で有名な土地であり
若者たちは学校を出ると
都会へ進出する傾向にあり高齢化と過疎化が進む地域だそう。
藤里町では3年かけて全世帯を調査し、
3,214人の人口に対して113人のひきこもりが
いることが判明した(2010年)
>しかも、そのうち40歳以上は、52人と半数近い。年齢別の内訳をみると、40歳以上49歳以下が40人。50歳以上55歳以下が12人に上るなど、地域から「消えた高年齢者たち」の存在も浮かび上がる。
もちろん、これは藤里町だけの話ではない。日本の地域全体にみられる普遍的な問題だ。
“普通の大人”が引きこもる日本の救世主?秋田県藤里町のすごい支援策とは | 「引きこもり」するオトナたち https://diamond.jp/articles/-/15636
“普通の大人”が引きこもる日本の救世主?秋田県藤里町のすごい支援策とは | 「引きこもり」するオトナたち | ダイヤモンド・オンライン
内閣府の調査によると
日本のひきこもり人口は推定約146万人(15〜64歳)と言われている
現役世代の約2%以上がなんらかの理由で社会との結びつきが薄れている
藤里町のリアルな数字を見ると、実態は2%に留まらないのかもしれない
ともかく、藤里町に住む現役世代の8%が引きこもらざるを得ない状況と数字は
内閣府が算出した数字より重みがある
(参考:私の住む地域のひきこもりに関する資料によると、
ひきこもり人口は内閣府公表の推定数から算出していたので実数把握は難しそう)
社会福祉協議会の菊池まゆみさんが主体となって
ひきこもり状況にあった人々と向き合い、
居場所作りから就労へ繋げたモデルケースを構築した。
引きこもりの若者支援をまちづくりにつなげる|新・公民連携最前線|PPPまちづくり
一昔前のひきこもりの居づらさを
想像すると胸が締め付けられる…
当時の藤里〜秋田一帯の不況もあったのか、
都内で就業経験があっても地元に戻ったら
ハロワでも職が見つからず、アルバイト面接すら
「学歴が高いから」という理由(!)で落ち、
ひきこもらざるを得ない状況に陥ったという
社会のレールから“一時的に”外れることが
「選択」ではなく莫大な「リスク」となって
家の片隅に追いやられるのはとても辛い
菊池さんの試行錯誤や奮闘も
インタビューから感じられる
家族はひきこもりを怠け者(=恥)として
隠そうとするか、
ひきこもり自体を否定して菊池さんの訪問を
追い返してしまうエピソードが語られていた
また、ひきこもりの居場所作りに
レクリエーションを用意しても
参加者がほとんどいなかったり、
(なんとなくわかる…
日光に怯えるご町内の陰キャ同士が集って
ゲームしたところで盛り上がらないだろうという悪い想像をしてしまう)
地域住民から理解を得られず
厳しいお叱り(理不尽…)を受けた話を挙げられていた
あるとき社協にひきこもりの若者が現れ
働く意思を見せたことで
菊池さんの考えが変わったという
多くのひきこもりの人々は働きたいと思ってる
社会復帰の支援を必要としている
菊池さんは方向転換を図り、介護ヘルパー講習会のチラシを
ひきこもり全世帯に届けると続々と参加者たちが現れた
ひきこもりの多くが自分の居場所を
社会の中にあると感じていたのだという
(わ、わかる〜〜〜)
それからひきこもり支援のモデルケースとなる「藤里方式」が誕生して
2010年113人→2014年末25人(77%減)→一時的にはひきこもり0になったり、
なんやかんや増減して2019年時点で10人ほどだとか
ひきこもり支援の先進地にはひきこもり者がいないって、ソレ本当? | 町民全てが”生涯現役”!秋田・藤里町 | 地域づくり情報局:NHK
アーカイブ映像の中では
地域のおばあちゃんと一緒にお買い物支援に
出掛ける元ひきこもりの姿がめちゃくちゃよかった…
人の役に立つのって嬉しいよね…
特にばあちゃんのお手伝いできると嬉しい…
感想
小さな自治体で先進的な考えを持って前向きに取り組んでいてすごいなと思った。
菊池さんがひきこもりの存在に気づき、
総数を洗い出して把握する過程で
民生委員を始めとする様々な
町内ネットワークを駆使していたが、
きっと私はどこの網にもかからないんだろうな〜寂、、
藤里町では社会復帰の「きっかけ」と「役割」を
提供をすることで社会に居場所をつくり
弱者と呼ばれる存在までもが社会創生を担うメンバーに組み込まれてて力強い。
まだまだ消滅はしないだろう
一方で、ひきこもりに就職を結び付けることを否定的に受け止める専門家たちの意見もいくつか見かけた。
とはいえ「居場所づくりの提供を続ける」は一致していた。
ひきこもりの社会復帰に関する
支援情報を色々見てはいるものの、
行政支援も福祉も雇用の受け皿も、
どうしても都会の方が優れているイメージがある
地方であればあるほど選択肢や体制は脆弱なんじゃないか…!?
という地域格差の不安感が拭えないが、
藤里町の取り組んできた実績は光すぎる。眩しいね。
田舎へ行きたい山奥へ行きたい
雪の降る厳しい環境を知らないから
おまけ
当初目にしたいくつかの記事では人口に対する割合表記がなかったので
自力で比較材料を探して計算した。
(後に購読した記事できちんと表記あった。計算合ってて安心)
計算しようと情報を集め出してから
気分が良くなって涙が止まった
ASD特性なのか記事に載ってる数字じゃ具体的体感が分からなくて、
なんとなく多いんだろうな〜とか少ないんだろうな〜じゃ落ち着かない
割合計算と比較でようやく「数」を認識して安心できるというか…
小学3年生で習った割り算を便利に使ってる
理数系が苦手で知能検査・算数項目の凹凸の凹が深く深く刻み込まれていた
それでもやたら数字にこだわるのも
特性の一つなのかね?わかんね
高齢過疎も引きこもりもなんのその。おいしいキッシュの持つ力。|「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する