日露戦争 資金調達の戦い 板谷敏彦
どぅもほのぼの🍵です今回は板谷敏彦さんの書いた日露戦争、資金調達の戦いです
あらすじ📚
「戦費調達」の絶対使命を帯び欧米に向かった高橋是清と深井英五。彼らを待ち受けたのは、急速に進化した20世紀初頭の金融マーケットであった。未だ二流の日本国債発行を二人はいかに可能にしたのか? 当時の市場の動きを辿ることで外債募集譚を詳細に再現し、全く新たな日露戦争像を示す――これはもう一つの「坂の上の雲」だ!
私見🧐
素人は戦術を語り、プロは兵站を語る
こーゆう言葉があるそうです
兵站と言うのはざっくり言ってしまうと銃弾や食べ物などです
いくらスーパーな装備や兵器や人員がいても弾も食べ物もなければ何の意味もないでしょと言うことです
で、その兵站の前に1番大事なのはお金です
戦争とは資金調達との戦いと言ってもいいようです
一般の人の普段の生活も同じですね
黒船の来襲から開国をし世界の列強へ向かおうとする日本、朝鮮や清などでの戦争を経て超大国のロシアとことを構えることになる
下馬評は当たり前のロシア有利
下馬評だろうが宝くじ並の確率だろうが戦争するには金がかかる
何をするにも金がかかる、まだ当時の日本はそんなに自前のお金を持ってなかったのでそうしましょうってなって
死ぬほど刷りまくってやるぜ
ってことにはなりません
この頃は現在の貨幣制度とは異なり「金本位制」というシステムでした
わかりやすく言うと
金を持ってる量だけ自国の通貨を発行していいよって制度です
御多分に洩れず日本はそんな金なんて持ってないですから借りてこないといけない、そこで奮闘をしたのがのちの大蔵大臣(現財務大臣)の高橋是清さんです
彼がどのようにして日露戦争に必要な資金を調達してきたかその苦労や、ちょっとした出会いやきっかけで変わる流れを1冊にまとめています
文章だけでなく当時の資料などグラフになっていて見やすく分かりやすい内容なのでストレスなく読めました
著者の板谷敏彦さんは色んな資料を照らし合わせて素の高橋是清という人物を描くことに力点を置いてた印象でした
戦争をもう1つの現場である資金調達、金融という面から見るという視点は非常に面白かったですし勉強になりました
確か記憶ではこの利息を今から30年ぐらい前まで日本は返し続けてたはずです
これを読むとロスチャイルド家の陰謀なんて陰謀論的なことを、言いたくなるのもわからなくないのかななんて思ってしまうところもあります
戦争はダメ
最後は金
そー思わせてくれる
そんな1冊でした