【ぽる談】『素敵すぎてしまった』について本気出して考えてみた
先日Xのフォロワーさんが、なんとなく聴き流していた曲を改めて聴くと良さがわかったという趣旨のポストをされていて。そこでポルノグラフィティの『素敵すぎてしまった』について触れておられた。
実は私もそうで。このアルバム自体そんなに聴き込んでないというのもあるんだけど、曲タイトルがちょっと引っかかってて。だから結構スキップしたりしてました。基本、好きな曲ばかり聴いてしまう性質で。
でも最近、サブスクで全曲シャッフルをしている時にふと「あれ、この曲良くない?歌詞、とてつもなく良くない???え???」と手を止めてしまいました。
そして改めて歌詞を読んでみた。抽象的ながらも心象風景が見えてくるような言葉の数々。
何かに罪悪感を持つ人なら、自分を見失ったことがある人なら、そして後悔をしながらも這いつくばって今を生きている人ならこんな感情になったことはあるんじゃないか。
そして優しく少し甘めの昭仁ボーカルもとても良い。メロウなメロディにストリングスアレンジも美しい。
どうして私はこんな良い曲をスルーしていた??アホか?と思いました。
理由を思い出したんです。前述した通り曲タイトルに引っ掛かってたんです。
一時期○○すぎるホニャララ、みたいなのがやけに持てはやされてたじゃないですか。美人すぎる市議、天使すぎるアイドル、美味しすぎるパスタ…等
すぎるって何だよと。美人な市議でいいじゃん。昨今の過剰な表現に辟易していた頃です。その割には自分もつい使ってしまうんだけど。うめすぎる〜!(byハライチ岩井氏。元ネタは100日後に死ぬワニ)とか。
そして『素敵すぎてしまった』もその類ではないかと単純に思ってしまったんです。そんなわけないのに。あの晴一さんがそんな歌詞を書くわけないのに。
でもファーストインプレッションって大事で。見た目が9割、って言うじゃないですか。アホなのでそんな単純な理由でスルーしまくってたんです。PANORAMA42ツアーも広島に一回行っただけなのでライブでもピンと来てなかったんだと思います。その頃多分私の中でポルノが占める割合が低い時期だったからかな。
歌詞を読むと”素敵すぎて”という表現は単なる「素敵」という意味ではなく、過剰なあまりにそれは後々に暗い影を落としていることがわかります。過ぎたるは及ばざるが如し。過ぎてしまった報いを受けるこの曲の主人公。そんな魂をなぐさめるためのレクイエム。
新曲や新譜が出た際にじっくり歌詞カードというものを読まなくなってしまった自分を恥じました。でも12年後に良さに気づけた私えらい、とも思いました(スーパーポジティブ)。
ということで、この秋からのお気に入りの曲です。
実は他にも、今まで完全スルーだったのにロマンスポルノ以降大好きになった曲があります。それは『むかいあわせ』と『Ohhh!!!HANABI』です。
機会があればまたその話もしたいなと思います。
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