【ぽる談】連想ゲーム『証言』
勝手に歌詞考察シリーズ第二弾。今回は連想ゲームを交えながら。リリース当時に曲に関しての考察はたくさんネットに溢れていたと思いますが、せっかくこうして長文を書く機会を得たので他人の考察をググることなく自分勝手な想いを述べてみたいと思います。
音楽の歌詞に自分を重ねて現在や過去に想いを馳せる、という事はよくあります。私はさらに飛躍して別の曲や別コンテンツを連想し勝手に感傷に浸るというゲームをたまに脳内で繰り広げています。
特に、ポルノグラフィティ12thオリジナルアルバムである『暁』に収録されたややダークな世界観のラブソングである『証言』は余白が網羅されている曲であるため私の中で様々な連想ゲームが繰り広げられています。檀さん大和田さん檀さん。
歌詞はこちら。
最初に聴いた時はメロディアスなバラードでありながらリズムが激しく、心を揺さぶられました。そしてAメロの抑揚の少ない昭仁さんのボーカルに始まり激しい感情をぶつけるサビに引き込まれました。
そして、大サビの歌詞ではちょうどコロナ禍でライブに行けていなかった事もあり、私のポルノさんへの強い想いを代弁してくれているような気持ちになったものです。
だから、この曲を18thライヴサーキット“暁”で生で聴けた時には涙を抑える事ができませんでした。
そしていい曲だなと改めて歌詞を読むと
ここでばーんと連想ゲームが始まります。歌う鳥が遠くへ行ってしまった…これって『パレット』?と。
どちらも失恋ソングではあるけど曲調は真逆。カラフルでピュアな感情があふれるパレットの、不穏な場面であるこの歌詞からワープした世界が証言なのではないかと妄想が始まります。パレットでは青色だった晴れた空は、証言ではハリケーンが近づく不穏な空。木々も薙ぎ倒され季節が巡る希望も持てないほど。
パレットでは、きっとまた新しい恋に出会って失恋の事なんて忘れてしまいそうな明るさがありますが、証言はきっと本当に最後の恋かもしれない切実さがあり、そしてその大きな愛を失って絶望の淵に立ちながら、いや底に落ちながらも自らの力で這い上がるレジリエンスを感じます。
パレットから年月を経て、色々な恋や愛を知った主人公がそれを手放したり傷つきながらも生きていく様を証言には感じて、私は胸がとても熱くなりました。これは全ての人へのラブソングではないかと。そんなことを思いながら交互に聴き比べをしたりしています。
更に飛躍していくのが私。
ライブでは、照明などの演出も相まってドラマティックな印象でしたね(サムネイルがかっこいい)。
映画好きの私は、この照明の色などで過去のパク・チャヌク監督作品を想起していました。オールド・ボーイや渇き、親切なクムジャさんなど。
そして2023年にこの映画を観ました。同じくパク・チャヌク監督の『別れる決心』。うろ覚えですが事前情報として「愛してる、という言葉を使わずに愛を表現した映画」とどこかで読みました。そんな歌詞を書く日本人を私は知っている…と思いながらこの映画に興味を持ちます。殺人事件の容疑者とそれを追う刑事、という間柄でありながらも少しずつ惹かれ合う2人。直接的な関係を持った描写は全く無いんですが、どんな映画よりも官能的で強い情愛を感じた映画です。私の映画レビューはこちら。
我ながら熱いレビューで少し恥ずかしい。この映画を観た時に、証言の世界観を連想しました。容疑者であるソレは、刑事であるへジュンに惹かれるあまり気を引こうと別の事件を起こし、しまいには自分の愛を貫くために最後にある残酷な決断をします。ソレにとっては完璧な愛の表現。映画を観ていないと何のことやら、という感じで申し訳ないのですがまさにこの証言の世界観にぴったりな映画だと感じました。
だから何なんだ、という感じですがエンタメ好きな人間にとってはあれに似てる、これと雰囲気が近い、といった感情はまさに「エモい」と感じてしまうんです。勝手に日本版主題歌認定したりして。
と、今回は私の曲の楽しみ方を少しご紹介しました。パレットとの繋がりはきっと他にも同じことを思っている人がいると思うんですけどどうでしょう?
ではまた、いいネタがあれば書こうかな。
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