2024/04/08 ぽえむ
最後の1秒まで油断できない歌。
二階堂奥歯が生き抜いて、この歌を聴いたらどう思ったのだろう。
今日は、この曲とチーム友達を繰り返し聴いてたら終わった。調子は全体的によかった。役所に行くなどのめんどくさいが片付けなきゃいけないタスクをさばいて、趣味の本を読み、ちょっと一杯ひっかけて、酔いが覚めたらプールへ。
「ぽえむ」と「チーム友達」は、似ても似つかない曲だが、歌い手のカリスマ性が光っていて、込められた物語のわかりやすさが全くチープにならず、私の心をばっちり動かしてくれる点で共通している。
自分の表現に忠実に、かつ聞き手に誠実に作る、ということを、大槻ケンヂ・千葉雄喜は行っている。だから私の心に伝わってくる。
オーケンファンの彼氏が、私にこんな話をしてくれた。
「オーケンは、たぶん今でも過去のある人にずっと恋をしているんだと思う」
もしそれが本当なら、腑に落ちる。もう会えないけれどずっと心の中にいる人。
オーケンの小説「ステーシー」を先日読んだ。愛する人がゾンビになってしまったら? 読み終わって、大きく息を吸い込んでしまった。あと少しで涙がこぼれそうだった。オーケンは、その人になにかを伝えたくてこの物語を書いたんじゃないかと思った。
人間椅子小説集「夜の夢こそまこと」収録作の「地獄のアロハ」はもっとストレートにそれを描いている。オーケンの作品の中には、マニック・ピクシー・ドリーム・ガール(ボーイ)がしばしば登場する。彼女(ないし、彼)に揺すぶられた記憶が今でも彼の中にあるのだろう。