未踏への道:市川市 大町公園(長田谷津) その1
──ばらの花を求めて千葉県 市川市 大町公園(長田谷津)を訪れた酎愛零。時刻は9時ちょっと過ぎ、濃密な水の匂いのする谷間を突き進んでゆく……──
最初に申し上げておきますと、ここはおととし訪れているので完全に未踏の地ではありませんわ。あの時は谷の奥への道が通行止めだったので、今回はそこを含めての踏破となりますの。
谷津とは、谷戸と同じ意味ですわ。丘陵地が浸食されて形成された谷状の地形で、またそのような地形を利用した農業、付随する生態系を指すこともございます。以前に訪れた、都筑中央公園も谷津地形でございましたわね。ちなみに千葉県では主に”谷津、“谷津田”、東京都・神奈川県では“谷戸”と呼ぶことが多いようですわ。
ここ大町公園へはいくつかアクセスルートがございますけど、電車でゆくなら北総線・京成成田空港線の「大町駅」が最寄りですわ。今回はこの後、別の所へ移動するので、北総線の駅というのが大きなポイントになってまいります。
駅から公園入り口へは徒歩5分ほど。すぐですわ。
以前に訪れた時は、この動植物園への道が閉ざされていたのです。今回は動植物園まで踏破することといたします。
日の照る道から谷間へ降ってゆくと、早くも濃い緑と水の匂いが体を包みこみます。山とは違う、潜航するような感触……
「谷津」と「斜面林」から成り立つ大町公園 長田谷津。細長い谷間には、多様な生命が生態系を織りなしています。
このコンクリ橋、画像の印象よりも狭いです。体の大きな人どうしだと、すれ違うのに気を使うでしょうね。
この下には湿地と、川の流れが幾筋かあるはずですわ。さっきから水音がいたしますもの。
清らかな水に、小魚、アメンボ。その上を飛ぶのは、なんという種類のトンボでしょうか。
私はフィジカル的にはまったくの弱者なので、アスレチック系のアクティビティは天敵ですの。足を滑らせて怪我をするか、疲れ果てて翌日動けなくなるかのどちらかですわ(・_・;)
その後、動植物園ですわ。まあ、この後も予定がございますので、動植物園は行けたら行く、みたいなスタンスで……
こういう、薄暗い木々の間に差し込む光には、私聖性を感じますわ。ガウディとはお友だちになれそうな気がいたします。
時は5月中旬、命が萌え出る季節。ここを歩くだけで、自然の精気が身体に満ち満ちる気がいたします。