第1章④選ばれた!市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIALその7〜音楽と関係人口編
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毎週金曜日にお届けする泉北ニュータウン物語。ゆるくときに隔週になりつつ更新しております。
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ここ数回は2018年1月に公募が行われた50周年を実施するにあたり市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIAL(市民委員)は、11名が選ばれた事例とその後の取り組みを紹介しています。
SENBOKU TRIALとは
50周年から51年目へ、そしてその先の未来へつなぐため、泉北を面白くする市民企画プロジェクト「SENBOKU TRIAL」。「SENBOKU TRIAL」とは公募で選ばれた市民提案の暮らしのアイデアを、市民と泉北に関わる企業・自治体等がパートナーになって実現するプロジェクトです。これから、まちのあちこちで動きだすTRIALを応援し、参加し、みんなで泉北ニュータウンを楽しむきっかけとして、泉北ニュータウンまちびらき50周年事業の一環で実施されました。
堺でスタイリッシュなアコースティック民族音楽プロジェクト “Skylish”(サカイリッシュ)
パーカッション&フィドル奏者で、堺市南区赤坂台出身の「上沼 健二」さん。西欧・北欧の伝統音楽をライブ活動で発信し,楽器演奏ワークショップを通じ、後進の指導にも力を入れておられます。
プロジェクトは、
堺でスタイリッシュなアコースティック民族音楽プロジェクト“Skylish”(サカイリッシュ)の上沼健二です。 私は、他市民委員のイベント開催時などに、飲食ブースや、会場内の様々な場所で、フィドル、フルート、バウロン、カホンといった民族楽器による音楽隊を率いて、アコースティック音楽などを演奏し、音楽が身近な泉北ニュータウンをPRしていきます。 私は、古いものと新しいものを両方取り入れた、この街の特色を、世界の伝統音楽、そしてこの街から生まれる新しい音楽で表現し、ひいては泉北の独自の音楽があふれるまちにしていきたいと思います。
というプロジェクトです。
パーカッション&フィドル奏者「上沼 健二」さんについて
上沼さんの情報は、、、
http://www.kit-press.com/?post_type=suteki&p=22177
「緑が多くて、ニュータウンなのに旧村の独特の文化や歴史がたくさん残っていて。何より人と人とのつながりがすごく濃いんです。泉北は僕を育ててくれたいちばん好きな場所!この街で僕が世界で学んできた音楽の魅力を発信していきたいし、ごく自然に人が音楽でつながれる場所にしていければいいなあと」
と音楽家として泉北ニュータウンを舞台に活動を続けながら、日本中で活動をされていらっしゃいます。
筆者がご依頼した、泉ヶ丘駅前のプロモーション動画の音楽は、この50周年を機会に、上沼さんにより作曲された音楽です。
作曲活動もされています
森×ヒト×音楽
50周年事業では、「Skylish」による音楽会を「堺ふれあい自然の森」で開催されました。民族楽器としては「フィドル」という呼び方世界中で親しまれているバイオリン、木製で力強く素朴な音色を奏でる「アイリッシュフルート」、音程が自由に変えられる打楽器「バウロン」など、自然に溶け込む世界の民族楽器をお楽しみください。お子様から大人の方まで楽しめる音楽会でした。
その時の様子がUPされています。
関係人口は「楽しいこと」「好きなこと」で増えていく
みなさんは関係人口という言葉をご存知でしょうか?
「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指します。
総務省HP
今のまちづくりの現場では、イベントで大人数集客する価値以外に、まちのさまざまな取組みに関わる「関係人口」が増えることの価値を重視する取組も増えています。
その背景には、地域づくりの担い手不足という課題に直面しているまちが多く、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。
その期待には、住民が新たな取組を自ら行うことが普通になれば、住民は自分たちの努力によってただ多様性を得るだけではなく、今欠けている住民相互の密接な人間関係とまとまりとを得ることになるわけです。
で、実はこの音楽はもともとが音楽の「コミュニティ」という、共通のテーマを持つからこそ「コミュニティ」があります。ですが、上沼さんはそのコミュニティを泉北ニュータウンに独自に拡げてらっしゃいました。
教室を通じて生まれた趣味の音楽サークルが音楽を通じてまちを明るくする
それは、50周年のある日、突然市民に認識されることになります。
以前もご紹介した泉北レモンを団地に植える日にBGMが流れていました。フィドルを市民が演奏し、BGMで盛り上げたんです。
詳細はこの記事を御覧ください。
上沼さんは音楽活動の傍ら、フィドルやカフォンの講師をされています。その教室では、ただ習うだけでなく定期的に発表会を設け、また機会があれば教室メンバーが合同で演奏会を開催したり、今回のようにイベントに出向くことがあります。
そうなんです、実はこのSENBOKU TRIALの取組で採用された、堺でスタイリッシュなアコースティック民族音楽プロジェクト“Skylish”(サカイリッシュ)は、こういった音楽をテーマにしたコミュニティが、まちなかのあらゆる場面に、フィドル、フルート、バウロン、カホンといった民族楽器による音楽隊を率いて、アコースティック音楽などを演奏し、音楽が身近な泉北ニュータウンをPRするころに肝があるんですね。
例えば、みどりの集いというイベントでは、まるでブルーメンの音楽隊のように子どもたちを引き連れて演奏隊で参加したり
ある日は、里山のイベントで北欧の音楽が流れたり
公園コワーキングスペースのイベントでBGMを奏でたり
音楽で「味を添える」というよりも、音楽コミュニティとまちづくりコミュニティがつながり、豊かな空間を生み出す。
ワインと料理のいい組み合わせのことをマリアージュということがありますが、まさにまちづくりにマリアージュさせたのが音楽でした。
その結果、泉北ニュータウンってめっちゃ「豊かやん」と、こんなにも「音楽」に溢れてたんだ−って気づくことができるきっかけになりました。
私達は本当に関係人口を豊かにしてきたのか。
今、ニュータウンは地域の担い手の高齢化と、少子化による次世代の課題が顕著になっています。
これまでは、たとえば1万人あつまるイベントができる「市民力」が重視され、市民による市民のための「イベント」が脚光を浴びてきました。しかし、人口減少社会になり、これまで当たり前にできていた活動ができなくなりつつある地域の取組こそ、まずは関係人口を豊かなに耕してこれてきたかを見つめ直すと、次の一手が見えるかも知れません。
音楽があるだけでイベントが変わるか?そういうことではありません。
ある団体が10人を集めることができるイベントをするチカラがあったとします。また隣にも10人を集めることができるイベントをするチカラもった団体がいる。
そこに、演奏者でもあり、市民でもある10人アーティストコミュニティが入ると、一人の市民に2−3人お友達がついてきて、協働でイベントを開催したとします。
A団体 10人
B団体 10人
アーティスト 10人×3人=30人
合計 50人のコミュニティを生み出すことができます。
もしこの協働イベントがとても豊かで毎月できるとなると
50人×12ヶ月=600人
のイベントを生み出すことができます。
今、社会は「暮らしの豊かさ」に注目が集まっています。
1日で1万人集まるイベントは、いったい何人のヒトと話せるのでしょうか。きっと誰かに会いに行くイベントというよりも、参加者が興味のあるものにだけ参加し、帰っているかもしれません。
しかし、各10人のコミュニティは、知らない10人の団体が3つ集まります、そこにはコミュニケーションが自然に生まれる要素がすでにあります。
このコミュニティの違いを上手に使い分けることができると、新しいまちのエネルギーを生み出すことができるかも知れませんね。
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