【愛されたいって言えなかった】第9回「女の敵は女じゃない」
前回の記事はこちら↓
【愛されたいって言えなかった】第9回「女の敵は女じゃない」
今日もどこに行っても馴染めないまま疲れ果て、帰り道に音楽を聴き始めてようやく深呼吸のできるみなさん。こんにちは。戸田真琴です。
先日、カフェでお友達数人とおしゃべりしていたところ、「同担(同じキャラやアイドルが好きな人同士)じゃない人同士でつるむほうが楽しくない?」と言う子と、「同担同士のほうが気持ちを分かち合えて楽しい!」と言う子とで意見が分かれました。私の意見は後者で、「好きな人が同じ」人同士は気が合うことが多いので仲良くなれる!と思っているタイプなのですが、「同担拒否」という言葉があるように、自分の身の回りだけでも好きな人への感情を独占したい人も多いですよね。その気持ちもわからなくはないというか、ナチュラルにそう思っていた時期が私にもあったような気はするのですが、だんだんと、「同担同士ってむしろ仲間じゃない?」という思考に変化していったのでした。
今回は、この心境の変化を紐解くとともに、「近い属性同士で争ってしまう/周りから争わされてしまう」現象について一緒に考えていきたいなと思っています。
「もしクラスメイトだったら険悪になってた」
私はそもそも自分と近い性質の人と仲良くなりやすい人間で、昔からうんと仲良くなる友達は自分に似ていると思うところが多いです。それは撮影現場で仲良くなる人も同じで、今毎回一緒にお仕事をしているヘアメイクさんがまさにそういう人でした。好きな音楽や好きなアイドル、好きな漫画とその中で好きになるキャラクターまで一緒で、そしてもちろん仕事の中で苛立ちを感じる箇所や他人を嫌いだなーと思うポイント、みんなは聴いてるけど実は好きになれない音楽、言われて傷つく言葉や心を閉ざすポイント、といったマイナスの部分までよく似ていて、いつも朝から晩まで隙間さえあればおしゃべりをし倒しています。また、彼女を含め現場にいる女性たちの間には、アダルト業界でお互い色々なことを乗り越えてきた、という共通した自負のようなものがあるせいか、普通の友達には言えないような、性や恋のあけすけな話も遠慮なくできてしまう空気があって、私はそれがとても好きです。
ある日、そのヘアメイクさんが私に言いました。
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?