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あらためて、キャリアコンサルティングとは

これまで、キャリアコンサルティングの歴史と必要になってきた背景、現代社会におけるキャリアについてまとめてきました。
このnoteでは、あらためて、キャリアコンサルティングとはどんなもので、それを担うキャリアコンサルタントってどんな職種なのかを解説します。

1.キャリアコンサルティングの役割
2.キャリアコンサルタントの役割
3.まとめ

1.キャリアコンサルティングの役割

改めて、キャリアコンサルティングの役割とは、「職業を中心にした個人の生きがい、働きがいまで含めたキャリア形成を支援する」ことです。

本来、キャリア形成の主体はあくまでも個人で、その人自身であり、他の誰かが他人のキャリア形成をするわけではありません。

自分のことは自分で決める。
自分のキャリアは自分で選択する。
自分の人生の主人公は自分自身である。

そういうことです。
したがって、キャリア形成はあくまでも「個人主導」であることが重要です。

とはいえ、この複雑な現代において、自らを内省し、自分ひとりのチカラでキャリア形成を行うことはとても困難であると言わざるを得ません。

そこで、キャリアコンサルティングには、ひとりひとりがまさに主体的に自らのキャリアを築いていけるように、以下の4つの役割が求められています。

①職業を中心に個人の生きがい、働きがいまで含めたキャリア形成を支援する
②個人が自らキャリアマネジメントができるように支援する
③個人と組織との共生関係を作る
④個人だけでなく組織や環境へのキャリア形成についての教育・普及活動を行う

というわけで、今の時代、人が働くときに、自分の思いだけでは納得いく働き方ができない現状があります。そこで、自分の大切にしたいことや仕事に対する思い、経済的な状況などを個人が主体的に考えられるよう、また、社会の環境や会社側の要望などを考慮しながら個人のキャリア形成のサポートをするのがキャリアコンサルティングと言えるのです。

2.キャリアコンサルタントの役割

キャリアコンサルティングを担うキャリアコンサルタントの役割は、職業心理学者の木村周氏によると、「カウンセリングを中心としたキャリア形成に関するいろいろな支援が一体となったもの」と言われています。

「いろいろな支援」とは、以下の5つの役割が主なものです。

①カウンセラーとしての役割
 個別相談でのカウンセリング
②ファシリテーターとしての役割
 グループ・アプローチにおける調整役
③コーディネーターとしての役割
 個人と組織との調整や専門家や専門機関との橋渡し
④コンサルタントとしての役割
 他分野の専門家に対するコンサルテーションなどの間接的な支援
⑤エデュケーターとしての役割
 教育的な立場から能力開発と人間的成長を促す

このような様々な役割を担いながら、クライアントがなりたい自分へ変容していく過程を支援することがキャリアコンサルティングの目的であり、キャリアコンサルタントの役割であります。あくまでもクライエントのなりたい自分であり、キャリアコンサルタントにとっては「クライエントファースト」が最優先されます。

3.まとめ

以上のように、キャリアコンサルタントの役割は、大まかに「カウンセリング=心理的援助」と「キャリアガイダンス=職業指導」であるとまとめられます。

クライエントのニーズは何か、クライエントのニーズを妨害しているものは何かをクライエントと一緒に見出していくカウンセリングと、専門的な情報提供や面接指導、その他アドバイスなどによるキャリアガイダンスの両方を行うことになります。

キャリアコンサルタントという職業に興味を持っていただいたでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回は、キャリアコンサルティングに必要な「カウンセリング」について紹介する予定です。

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