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「あたしたちのこと」

〜あたしたちがどれだけ仲が良いかを
聞いて欲しいんやけども。


2月22日はボンの誕生日。


あ、まだボンを知らないってかたに
ボンのことを少しご紹介させていただきます。

ボン= モーレツに歳の離れたあたしの彼のこと。
平成2年2月22日 3時33分と
生まれながらにしてゾロ目を纏いし漢。
魚座のB型、
好物は硬いバナナとゆー根っからのゴリラ。


ご縁あって...か、ボンの努力か、
あたしたちはもう、7年も一緒に暮らしている。


そう、仲良しの話しだった。


ボンの誕生日は
ボンの欲しいものを一緒に買ってから
ちょっとだけ高い牛タンを食べる...ここ2年くらいは決まってそうなる。

前から欲しがってたリーバイスのジージャンとデニムのセットアップを、本家リーバイスショップで買わず、謎にジャーナルスタンダードで買ってから、牛タン屋へ〜

あたしたちはここの牛タンが好き。

たまに食べには来るのだけど、
お誕生日に食べると何か違う気がする。

そう、あたしたちはお誕生日マジックにかかりやすい体質のようで助かる。

その日も勿論、安定の美味しさ。

余談ですがね、
あたしが牛タン屋で1番好きなのは
とろろをかけたご飯よ。
ううん、牛タン屋のやつがいいのよ。
きっと、ただのととろがけご飯じゃないのよ、あれは。

地球滅亡の前に
あたしの食べたいものランキング堂々1位よ。
2位はワカメと玉ねぎと玉子の味噌汁
3位はその日の気分で、焼きそばかカレー

なので、牛タンを頼んでも食べて二切れってところで、残りはゴリ...ボンの胃袋にぶち込まれる。

本日も、うめーうめー言って食ってたわ。

帰りにケーキ買ってさ。
あそこのミルクレープが好きなんだよな。
フルーツいっぱい入っててさぁ。

「ろうそくはお付けしますか?」
店員さんが尋ねてくれたけど、
「いえ、大丈夫です。」食い気味に断ったよね、ボン。

昨年までは誕生日ケーキに
ろうそくぶっ立ててたのにさ、
ボンも大人になったもんだ。

そおかぁ、ボンも35歳
オッさんの階段を登り始めるころだわ。
口も臭くなり始めるころだしね。

.....なら、あたしは何だっちゅー話しだわ。
" オバハンの階段の踊り場 "って感じね、位置的に。


ケーキはホールは食えないから
カットしてもろたやつを2個買う。

ここで迷う。
バナナのにするか、
王道のいちごにするか。

今回は時間も時間やし
残って無かったから、マロンのやつになった。


家に帰って、早速ケーキ。

「お紅茶にしよう。」とボンが言うので
そうする。

ボンは、
紅茶にだけには、「お」を付けるタイプの人間だ。
きっと、紅茶がそうさせてしまうのだろう。

お皿などには盛らず、
箱からケーキ本人を引きずり出して食べるスタイルの我が家。

銀ガミ付いてるし、
それがもはやお皿なのでは?


ガシガシ食べ進めていくのだけど、
「もう、食えん。」と珍しいこと言い始めたボン。

あたしは、もちろん全部は食べれない...
老人の胃袋を考えて欲しい。
牛タンの後のデカケーキは普通にキツい。

いつものボンなら腹パンになりながらも
たいらげるフードファイターなのに、
この日は何やら様子が違う。

お風呂上がって就寝...かと、思いきや
ボンが立ち上がってドカドカ歩いてく...かと、思いきや、トイレからけたたましい音を轟かせて
ゲ○を吐いている。

ええ?
えええーーーーっ⁉️

オロロロロロロロォォォ
オロロロロロロロォォォ

その声想像上の生き物の鳴き声のよに、
深夜の我が家に響き渡った。


「大...丈夫?」恐る恐る聞いてみる。
ええ、だいじょばないのをわかっててな。

その後は、ケツに小豚を飼っているのかしら?
なんて複雑な音までしてきた。

*お食事中のかた失礼いたしました。

オロロロロロロロォォォ
ブブヒブヒブービブビー

夜中に響き渡る不協和音、
奏でるのは勿論Mr.ボン。

それを数回繰り返して
はい、ノロウィルスでしたっと。

ノロウィルス、それは脅威の感染力を持つ
破壊的ウィルス。

一人でも感染者が出た家族は
次から次へと感染し、無傷では終わるまい。

便座は用を足す都度、協力な消毒が必要、
タオルもいちいち替える、
コップは.....リネンは....

て、こんな小さな日本家屋でいちいちやってられるかいっちゅー気持ちにさせることだらけ。

だけど、少しでも怠ると
アイツは簡単に忍び込んできやがる。

潜伏期間は24〜48時間、
つまり丸2日、感染せずに過ごせたら
健やかでいれる確率は上がる。

知識はある、
次亜塩素酸ナトリウムも用意してある、

問題はあたしの集中力だ。
そして、油断だ。

だがしかし、
適当さにかけては右に出るものはいないが
左に出るものは多少いると言われている、
このあたしが、果たして集中したまま
48時間をやり過ごせるのか?


後数時間で48時間、
「よっしゃ乗り切った、これ、乗り切ったやろ?」

そう思った瞬間、ケツにほと走るモノが....

油断した、
油断したんや、
わいは、油断したんやでー

そっからは、
上から下からリバース劇場の始まり始まり〜

トイレに困る。
吐きたいから便座上げたいけど、
ケツの小豚もブヒブヒゆうとる。

両方は出来ない。
片方ずつするしかない。

だって、大人だもん。
大人と言うのは、
ゲ◯吐いてるときには、
決してウ◯コはちびらないもの。

だが、ヤツらは同時に押し寄せてくる。
そう、まるであたしを試すように...

負けたくない。
この試合だけには負けたくないんや!

「諦めたらそこで終了。」
どこかの誰かの名台詞があたしに力をくれる。

その試合を繰り返すうちに
タイミングがわかってきた。

優先順位が秒で付けれるようになってきた。

もうノロウィルスのプロだ。

そして、あたしは試合に勝った。
一度もパンツを汚すことなくな。


ボンなんて、あれだよー
パンツ4枚やっちゃってるからねー

そんで、まだ大丈夫だった48時間前のあたしが
紙おむを買いに行ったんやからねー

紙おむが思いのほか快適だったのか
ボンはずっと付けてた。
ボンにとっては正に
「紙おむは神おむ」的存在であり、
我が家のヒーローでもあった。

紙おむ万歳だ。


あたしたちはまたノロウィルスと言う荒波を
二人で乗り越えた。
感染と言う強い絆で結ばれた。


しかし、ボンがおむつで動き回る姿に
愛おしくてオキシトシンがヂャンヂャン出てしまうのは何故?

これは何やらイケナイ香りがするわね。

あたしの新たな「 癖」を発見した、
そんなバースデーウィークでちた。











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