「破壊も再生も今となっちゃあ全てが愛おしい。」その4.〜結婚するということ。
その4.〜結婚するということ〜
ちょいと面倒くさい経験が多めのあたしなもんだから、
結婚などには対して興味も何も無かったし、
あたしは結婚などしないのだと思っていたわね。
刹那的な毎日が心地よいと思っていたのは
完全に若気の至りだと思うけど。
その頃のあたしは随分と気取っていたものだわ。
腰まであろうかという長い髪はソバージュにして、
長く尖った爪には派手な色のマニキュアを塗ってさ
体のラインがくっきりわかるコンシャスな服装に
ひと蹴りでどこにでも風穴が開いちまうくらい尖った先のピンヒール
それはあたしのセントウ服だったのよ。
「パンティーは見せてナンボ!」ってなくらい短いスカートを履くクセに
階段でお尻が気になって押さえながら登るなんて・・きっと何かの病だったのよね。
その頃は酒も相当呑めていたもんだから
まぁ数々の伝説は残していたわよ。
あ、言っておきますが武勇伝の方じゃないわよ。
それこそ「嫁の貰い手がなくなる。」って方のね。
その“伝説“はまた別のお話でするわ。
笑えるほど恐ろしいからさ。
沢山の男があたしの上を、はたまた下を通り抜けていったのよ。
一度だけ結婚したい男がいたのは確かよ。
でも、出来なかったのよね。
その出来事の後、
もう結婚したいなんて男は二度と現れないもんだと思ってた。
で、結局、
その後すぐ旦さんに出会うのだから
人生ってやつぁ〜ほんとわからないものよね。
出会って半年であたしは旦さんと同じ苗字になってたのだから。
次は、
その5.〜宿る。