「破壊も再生も今となっちゃあ全てが愛おしい。」その7.〜当たって砕けてこっぱ微塵。
その7.〜当たって砕けてこっぱ微塵〜
それからは随分と色んなことをやってみたわ。
銀座にも少し居たわね。
元々夜の世界で生きていたもんだから
水商売はあたしにとって息をはくように出来る仕事なのよ。
あれよ、言っとくけど水商売を軽く観てるんではないわよ。
むしろ逆。
大変なことの方が多いのよ。
身体も心もね。
その大変も含めての話しよ。
あたしにとって水商売は天職なのよ。
自信を持って
誇りを持って勝負できる仕事なの。
それ以外も
エステで店長やったり、
目黒で雇われママをやったりね。
経営なんてやったことなかったから
随分苦労したわね。
毎日、使い古しの雑巾みたいになってたわよ。
焼き鳥屋や靴屋でバイトしてたこともあるわよ。
接客は好き。
うん、とても好きなのよ。
まあまあ、タダでは終わらないあたしなんだもの、ドラマティックな展開は沢山あったわね。
どれも貴重な体験よ。
当たって砕けてこっぱ微塵になっても、
その全てに感謝できるわ。
何よりとてつもない人脈を運んできてくれたのだものね。
感謝よね、やっぱり。