「ばーいばい、あたしだけの群青の感情。」
〜強く落ち込んでいた。
1日過ぎ、2日過ぎ、
3日目の朝には
もう消えてなくなっていた。
何処に行ったのか?
探しまわったけど見つからない。
捻り出そうとするのは
あたしが愚かな人間の証ね。
落ち込んでいた群青の感情を
せっかく箪笥の奥にしまえたのにさ。
一番使わない引き出しの奥の隅、
練習用の半紙に包んでやっと仕舞っておいたのに、
今朝、ぼんやりする頭で
それを取り出そうとするなんてね。
確かにここにしまった
あの群青は、いったい何処に行ってしまったのだろうか?
もう見当たらないわ。
いつかは取り出して
磨きをかけたかったあの深い蒼。
見当たらない。
必要のない感情なのだけど、
たまに取り出してはひとり、
落ち込んでみたかったのよ。
嗚呼、小さな箱にでも入れて
仕舞っておけば良かった。
いつかまた見つける事があるとするならば、
ほんの3日前とは違う新しいのになっているのだろう。
ばーいばい。
小さくて深い蒼。
あたしだけの群青の感情。