「鬱鬱とした朝は...。」
鬱鬱とした朝は
丁寧に歯磨きをする。
いつもより
丁寧に丁寧に
上の右の歯の奥歯は特に丁寧に磨く。
からい歯磨き粉は苦手。
でも、弱すぎるのもだめ。
丁度のやつがいい。
担々麺もそう。
痺れない程度の丁度のやつ。
カレーは甘口がいい。
タイ料理はほとんど食べれない。
パクチーはどうしても食べれない。
学校の給食の時間、
誰かがこぼした牛乳を拭くための雑巾は
どうしてあんなに臭かったのか。
鯨の竜田揚げに入っているスジの部分だけ
飲み込めずに6時間目を過ごしたあの日、
最大哺乳類の底力を思い知らされる。
青山のおばちゃんは今でも
「アルバム」のことを「アブラム」と云っているのだろうか?
おばちゃんの息子のトシは
部屋でカブトムシを放し飼いにしていたというのに。
何処かで出会ったあの娘は
母親の話をよく聞いているが守りはしない。
彼女はいつも自由を楽しんでいる。
そうだ、家を買おう。
金は無いが、家を買おう。
とにかく家を買おう。
平屋の一軒家。
そこそこのお洒落さと居心地の良さが同居するような家にしよう。
そんなことを思い巡らせている。
鬱鬱とした氣ぶんもいつか晴れるだろうさ。
〜鬱鬱とした朝の徒然。