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「くうちゃん。とボン」その2.




〜恋人同士?あんたたち。




くうちゃん御年19歳、
絶賛介護中のお猫さん。

ボン34歳、あたしの家族でバディー。



あたしの愛おしい一人と一匹は
本日もイチャついておりますよ。


顔と顔を寄せ合い、
何やら話してる。

内容は...まぁ、主がお猫に話すよな
だいたいは「かわいい」が中心の会話。



その光景を
目を細め、爺さんのよに眺めるあたし。


.....と、まあ何気ない日常ってやつね。



ボンにメロメロメロンなくうちゃんですが
あたしにはソルトな対応よ。


くうちゃんは以前一緒に暮らしてそうだったのだが、あたしにはとてもドライ。

お世話全般を仰せつかったあたしですが、
どんなに尽くそうとも認めては貰えず、トホホ。




聞くところによれば
お猫はたった一人しか主と認めないとか。


前の主は完全に我が娘だった。
くうちゃんはいつどんな時も彼女の側にいた。


そもそもは、彼女のためにお迎えしたお猫さんだったからね。


あたしが彼女のお父さんとセパレーツした後、
シャカリキに働いてた時期があったのよ。


そんなだから、
あんまり家に居れなくて
彼女が寂しくないようにと譲渡していただいた
お猫さんだった。


それを知ってか知らずか、
くうちゃんは最初から娘担当のお猫だった。



時々は可愛がり過ぎられて
娘に捏ねくり回されても
甘んじて受け、じっとしていたくうちゃんも、


あたしが猫撫で声で近づき
彼の身体を捏ねようものなら
容赦なく鋭い歯で甘噛みとも言い難い力でもって小さき穴が開くほど噛むのさ......




くうちゃんよ、あたしが嫌いなの?

嘘よ、ちゃんと知ってるわ。
好きの裏返しよね?
全く素直じゃないのだからぁ。
ね?くうちゃん。

そおだとお言い!




10年一緒に暮らして、
9年離れて、

んで、今、またあたしたちは家族になった。



言わずと知れた
ボン氏とくうちゃんは勿論初対面、

あたし+くうちゃん=10年
ボン+くうちゃん=3分

それなのに、
嗚呼それなのにぃー




二人はきっと前世では夫婦よね?


初日から新婚初夜の如く、
くうちゃんはボンの股ぐらで眠っておりまする。


くうちゃんにあからさまに御贔屓されてるボン、

まあ、そんなイキり散らかしたボンを見るのも好きなあたしは、

「くうちゃんたら、ママには冷たいのねぇ。」
とかわざと云ってみたりして、ボンの反応を見てるのよ。

そんな時、ボンの鼻の穴は微かに膨らむの。
鼻の穴で嬉しさを表現するタイプだわ。


いつもポジションはボンの側、
お風呂にまでついてく愛猫くうちゃん。


さっきも云ったけど
きっと前世は夫婦だったんだわ、この子たちは。

今生の世でまた出逢うことが出来て幸せだわね、くうちゃん。


......て、
くうちゃんは正真正銘のオスですどすぅー











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