「くうちゃん。とボン」その1.
〜ずっとずっとお互いを探してたみたいに
惹かれ合う二人...
いや、一人と一匹...
いや、二匹か。むしろ。
7月からお猫と暮らしているあたしたち、
猫さん、御年19歳、絶賛介護中でございます。
お猫さんの名前はくうちゃん。
あたしとは顔見知り。
...と、いうか元ファミリー
紆余曲折あり、
一緒に暮らせなくなっちまって、
信頼できる人に託してから9年の月日が経っていた。
「逢いたい。
逢いたすぎる。」
何度も金星に願ったわ...
あ、金星はあたしの生まれた星だからさ。
ところがどっこいしょ、
金星ってば遠いやん?
あたしの願いが辿り着くまでに
かれこれ これかれ 9年かかったのよ。
んで、またヒョンナことから
一緒に暮らせることになったのだ。
ここさぁ、話すと尺が足りんから
この話しはエピソード0で話すとして、
兎に角、あたしたちは家族になった。
くうちゃんが新入りではなく、
ここではむしろ、ボンが新入りや。
だってあたしとくうちゃんは、10年近く一緒に暮らしていたのだからね。
ボン、
言わずと知れたあたしの家族にして恋人、
初老を過ぎたあたしと暮らす物好きな青年。
ボンとの生活も
あっという間に7年の歳月が過ぎ、
〜月日は百代の過客にして...だわ、全く。
同じよな毎日を
飽きることなく過ごしていたあたしたちに
舞い降りたスウィートスウィートエンジェル、
それが、くうちゃんよ。
引き取ることになってから
僅か1週間というスピードで我が家の一員となった、お猫のくうちゃん。
重度の腎臓病でして、3日に一度の点滴が欠かせない介護お猫。
それがさぁ、足取りこそヨボついてるが
顔面偏差値高めのヤング、ヤンガー、ヤンゲスト。
人間の年齢でいうところの90歳越え、
なのにミルキーフェイスでおきゃわたんなんだから、あたしの脳がバグるのよね。
家に来ると決まってから
1番楽しみだったのはボンとの距離感だわ。
くうちゃんは昔から
ちょー絶人見知りの猫見知り、
心を許すなんてことは滅多にしない誇り高き猫なのよ。
そのくうちゃんとの距離をボンがどう詰めていくのかが見ものだわ。
ゲージ大嫌いお猫のくうちゃん、
家に入ってゲージを開けて...と...
昔を思い出すわぁ〜
10年ほど前、くうちゃんが初めてうちに連れてこられた日、10日ほどベッドの下から出て来なかったのよね。
お猫は敏感で繊細よね。
それでシャイでさ。
ところがすっとこドッコイ、
ボンがいるにもかかわらず
全く逃げる様子もなく、
家中を軽く散策してからソファーに乗り寛ぎだした。
あれ?お二人は初めてじゃなかったのかしら?
なんて思うほど、ボンのことを厭がらない...
...どころか、初日からボンの股ぐらで眠っておったわ。
ガーサス!ボン!
よ!世田谷のムツゴロウ!
あたしはといえば......シモベの様な扱いは健在でしたわ、トホホ。
さあ、ここから始まる
くうちゃんとボンの物語り、
日々綴ってゆこう、飽きるまで〜
〜エピソード0に続く。