ツレ妊#23 オラ、 一緒に病院にいけた
<21週目>
一緒に病院に行ける。
これは、今までずっと病院の下、家で待機をしていたアタシにとってはとても革新的な言葉だ。
できないことが当たり前になっていると、人間だんだんとそれに慣れていって、そこを中心に物事を考えるようになる。
「病院に行っている間アタシは調べ物をしておく」「病院から帰って来たらランチに出よう」など
わたしは病院のシーンには登場しない同性パートナーという「キャラ」なのだ。
それが一緒に行けるってぇ??!!
病院では「誰かひとり」連れて来ても良いと言われたようで、そのつながりについてはかぞくであれば誰でもよいとのこと。
旦那さんやご主人じゃなくてもイイってコト!!
「ちなみにエコーなんだけど、追加料金で4Dにできー」
「知ってる!!4Dで見よう!!」
ツレの言葉を遮って前のめりで返事。
病院決めてからホームページ隅々見たんだもん!知ってるもん!
感染対策のため、病院では基本産婦人科病棟には妊婦しか入れない。
同伴できる場合もそれはできる限り徹底されており、エコーの時間まではわたしは産婦人科の待合までは入れない。(大学病院ヒロイ)
いつもここに来てるんだなあとシミジミみわたす。(キョロキョロと完全不審者)
そして呼ばれた部屋でのエコー。
画面が見やすいように部屋がやや暗め。
「あ、じゃあ旦那さんはそこの椅子に座ってくださいね。」
「旦那さん違いますぅー」
と心の中でだけ言って素直に邪魔にならないスッと椅子に座る。なるほど、わたしはモブ扱いってことね。りょ!
ドラゴンボール並みに「気」を消してお座り。
おおおおお
人間ドックの時のエコーは「何撮ってるんだろうこれ」感がすごいけど、お腹に赤ちゃんがいると、「これを撮ってるんですね!」という感じがする。
動画やプリントされた材質不明な紙(感熱紙?)では見たことがあったけどリアルタイムで観るのはなかなか鼻息が荒くなる。
前に見た4Dよりずいぶん形がはっきりしてきた!
と、スキャナーを持っているドクター(?)の手が止まる。
こ、こ、これは、、、
「あー性別って聞いてますか?」
「いえ、まだ、、聞いてないです」(ツレ)
「性別知りたいですか?」
「ついてますね」(ツレ)
「はい、男の子ですね」
見た目に明らかすぎたー!!
性別聞きたくないですって言っても、この流れもうバレバレだし、これだけエコーに写ってたらもうね。(というくらいわかる写真だった)
でも、その瞬間に「普段は病院に居ないモブキャラ」のわたしが立ち会えたことは本当に嬉しかった。
まあ、生まれた後はまだわからないけど、とりあえず生まれる時に割り当てられた性別はあっさり判明。
ツレもアタシも、なんとなくそんな気がしていたんだから不思議だ。
そしてそれから数日後
それは便秘じゃないだろう
胎動キターーーー!!
ここに来て性別がわかったり、胎動があったり、ものすごく人間味が感じられるぅ。
アプリで見て、想像するよりずっとリアル。
そうかキックキックか。
実際にお腹の中で動いているのだねえ。
わかるほど大きくなったのだねえ。
そのままスクスク大きくなあれ!!