ツレ妊#4 その証と戸惑う心
役所に行く事って年にそう何回もない。
そしていきたいタイミングでたまたま平日休みで、たまたま近くで用事があるなんて、、。
妊娠がオフィシャルに判明してからすぐの平日
わたしは鼻息荒めで得意気に言った。
「今日ちょうど良いから役所に行って妊娠届を出そう」
そう、わたしはネットの波に乗りながら勉強していた。
妊娠したら妊娠届なるものを役所に出すことを。
妊婦検診費用の助成となる受信票とか、母子手帳とか、その後保健師の人との面談後にこども商品券とかがもらえると言うことを!
用事の合間を見て、早速、区役所へ。
「妊娠届をだしたいんですけど(ツレが)」
でしゃばって係の人に要件を伝える。
「こちらご記入が終わったらお知らせください。」
係の人が早速紙を持ってきてくれたので、
さとこが記入しているところを前のめりで覗き込む。
氏名や住所、病院情報などを書き込んでいくと、ペンが止まる。
「夫氏名」
おー来たねぇ(余裕の笑み)
妊娠していると言うことは、多くの方は結婚していて「夫」がいる前提。
もちろんシングルの方はいるけれど、
ツレが同性であることはそもそも想定されていない。
ここは「空欄のまま」で、華麗にスルー。
「夫の職業」もスルーしたところで、「同居家族」の人数を書く欄にあたる。
きたぁーーーー
俺だ俺だ俺だ俺だ俺だ俺だぁ
妊娠届内への初登場シーンに、はしゃぐアタシ。
その熱量をよそに、さっさと人数を書き込んで係の人の元に行くさと子。
ははぁーん、照れ隠しだな?(自意識過剰)
とりあえず「ガンガンいこうぜ」から「いのちだいじに」のポジションに下がって後ろから見守る。
係の人が書類を確認した後
「保健師さんを呼んできます。」とのこと
な、なんと!
ネットでは保健師さんとの面談は『後日』と書いてあった。え、それも今日できちゃうの?!ラッキー!*。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。*
思った以上にすぐに保健師さんが来て、面談が始まる。
書類に目を通す保健師さん、
現在何週目か、病院にいったかなどの確認の後
「ご結婚は、、される予定はありますか?」と、のたまふ。
聞くよねぇ、そら聞くよねぇ
「無いです」
気まずそうに答えるさと子。
「子育てを手伝ってくれる人は、、?」
「います」
保健師さんの動きが止まる
目の奥が光る(気のせい)
「この、同居の方というのは、、」
流れる微妙な空気
振り返るさと子
頷くわたし
アタシはパートナーシップセンセイショウメイカードをだした!
ホケンシがカクニンした!
ホケンシのコンランがとけた!
ホケンシはリカイした!
ニンシントドケのドウキョのランに「パートナー」がツイカされた。
サトコの レベルが あがった!
マミコの レベルが あがった!
ホケンシの レベルが あがった!
ヘイワなクウキがもどった、、、
いやぁ区役所でもらったばかりのパートナーシップ宣誓証明書を初めに使うのがまさか区役所になるとは思わなかった!
でも、説明をしなくてもカードを見せただけで相手に伝わるというのは、こんなに心が楽なのかと思い知った。それだけで法的効力無くても本当に助かる。
レベルも上がって、意気揚々と帰ったのだけど、、、
わたしが喜び勇んで買った「初めてのた○ひよ」を読んださと子
「ねぇ、、妊娠届早すぎたんじゃ無い?」
え
ネットでは、妊娠が確認できたらって、、
該当の記事を見たら
9-11週目あたりに
妊娠届を出して母子手帳をもらいにいく
と書いてあった。
イママダ5シュウメ
あの、保健師さんの目は、、
同性カップルを特別視しないようになるべく平静を装っていたのかと思ってたけど
実は
「あーだいぶ早く来ちゃったなぁ」
の気持ちが出ないようにしていただけだったのかっ!(多分)
まぁ手続き済んだし
なかなか役所行けないし
遅れるよりは良いでしょう!
とりあえずミッションクリア!
しかし、、、
後日、病院の先生に役所で母子手帳もらって来る様に言われたさと子。
既に持っていることを伝えたところ
よくもらえましたね
と、驚かれたとのこと。
普通は病院の手紙みたいなものを一緒に持っていくらしい。
妊娠届の提出は、医師に相談の上、用法、要領を守って正しくお届けください。
てへペロ