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子供と一緒にLivingAnywhere

はじめまして。一般社団法人Living Anywhere で事務局をしている越智かをりです。
LivingAnywhereが動き出してまもなくのころから活動しているので、3年半くらい、LAという新しいあり方とともに時代の変化を感じて来ました。
今日は、ついに私の中にも起こったLAな瞬間を書き留めておきたいと思います。

まだ、大人でもLAな動きができる人が限られていた3年半前。お子さんもLAに連れてきたら?そう周りのメンバーに声をかけてもらっても「それができるタイプの子と難しい子、いるよね。ウチは、無理だなぁ。。。」そうそっと扉を閉めていました。当時息子たちは10歳と3歳。ギャングと病弱、両極端。むしろ、子供はさておき、私が単身でLAできるようになるにはどうしようという状況。出張といってしまえば数日は身軽になれるけど、LAって出張? 出張ではない、旅行でもない、その何かのカタチじゃない? なんて思いめぐる日々でした。

そう思っていた私も時代が変わり、子は育ち。初のLA,しかも子どもと一緒に!が私に訪れました。

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10月中旬
一般社団法人 LivingAnywhere のメンバーで「子育て世代にとって、一緒に連れて来た子供が LA でどんな時間を過ごすかは大きなテーマだよね」という議論が生まれる。滞在中の子供の学びやケアを外注する?それは持続的か、どこのエリアでもできることか、など現実に落とし込もうとすると湧き出る課題。ならば、とっぴもないけれど。多世代が集まれば、その世代間の関わりから子供は居場所を見いだせるのではないか。そう仮説をたてて社会実験をしてみることに。実験とあらば、私も多世代の構成要素として、私・子供・そして私の母を連れて行こうと真面目に考える。

10月末
日付を先に固めてたこともあり、多世代が思ったほど集められない。ならば、今回は実験ではなく、来れる人だけで集まる”LAウィークエンド” にしようと企画趣旨が変更に。
あ、子供を連れて行きますと宣言したことだけが残ってしまった。大丈夫だろうか。。。と今更不安がよぎる。

11月頭
11月中旬のLAウィークエンドに向けて具体的なやりとりが始まる。
私が連れていくのは、小1になった次男・偏食シャイボーイ。事務局メンバー・星さんの車に載せていってもらうことになると、シャイボーイは星さんファミリーとのご対面が楽しみでたまらなくなってくる。
あら意外。3年間通った保育園でも「お友達はあの子とあの子だけ」というような心のハードル高めなのに。そんな姿をみて私もアガりだす。
一方、シャイボーイの食問題が頭をかすめるも、そうした個人のワガママを言う雰囲気ではないように思い、納豆問題はどうしようと先送り。息子は野菜・肉・魚がまだ食べられず、米とおやつと納豆のみ。きっと、子供のアレルギーや偏食などなど、言うと周りに気を使わせそうなネタを持っている親は、こんな気持ちになるんじゃないかな。

出発当日
シャイボーイの要望により、待ち合わせ場所に30分早くつき、彼は心を整える。アウトドア用の椅子2脚、BBQグリル、パソコン入った1泊分の荷物を1人で待ち合わせ場所まで持ってきた私は、我が子の不安に寄り添うより自分の体力の消耗スピードが早く焦る。これでは合流する前に、疲れ切ってしまう!移動は自力でできた方がいいな、とこの時から思いだす。
そして、笑顔の星さん親子と合流し、子供たちはあっという間にじゃれ合うように。シャイボーイ、すでに車内から親の私もみたことのない はっちゃけ姿を見せだす。あぁ、これって家族旅行じゃみれない変化だし、仲良しファミリーとの旅行でも破られない殻。新たな出会いに満ちた環境に、親子で入っていくってこんな予想しない成長に気づけることなのかも。

現地に到着。
広い大地に、安心できる大空間の施設。庭にはヤギもいて、テントのような建物もあって、キャンピングカーもきてる。右に左に大興奮、の私。一瞬でも、子供の存在にアンテナを向けずにはしゃぐなんて。
あら。自分と親の中間の存在になってきている?

そして、夜には続々集結したメンバーで焚き火。すでに、シャイではなくなったシャイボーイの懸念は食のみ。でもこれも、もういいやという気になる。
今夜、ポテトチップばかり食べていても、楽しく開かれた彼の心は、周りの人がやたら美味しそうに何かを食べてる姿をきっと感じている。

みなさん多彩な、多芸な方ばかり。難しい話ではなく、その人が素敵だと感じていること。興味をもって突き詰めていることが、飛び交い重なり合う。
親子でやってきて、ただ佇んでいる自分が、ふと申し訳なく思う。

翌朝。
シャイボーイたちが夜の間にしでかしたイタズラが発覚する。星さんと共に真っ青になる。
どうしよう、、、とフリーズするお母さんに戻った私たちに、メンバーはいつもの調子で「あれしたら?」「ここ参照」「ホームセンターに在庫を聞いてみた」と手を差し伸べてくれる。
ありがたすぎる。いつもの姿が、神様のように思える。

お母さんと自分と。2つの世界を行き来していて、ふと、気づかずに失ってるバランスを、そこにいる人たちは支えてくれる。
LAの「自分らしくを、もっと自由に」。
もしかしたら1人ではたどり着けないその「自分らしく」を、そこで出会う人たちがいるから、「自由に 自分らしく」になるのかもしれない。

11月末。
メンバーで振り返りを行う。
「誰もがドラえもん」そんなキーワードが出て来た。
自分にとっての当たり前のライフスキルが、誰かにとってはドラえもんの道具のごとくピンチを救ってくれる。
ただ好きで突き詰めてることが、誰かにとってはここにいなければ生涯知り得なかったんじゃなかろうか、という未知との遭遇であったり。
ほんとに誰もがドラえもん、なんだな。

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子どもと一緒に行ったから見えたもの。
子供と一緒じゃなければ見えなかったもの。

私にとっての 初LA は、ハードルだと思い込んでた子供のおかげで踏み出せた一歩だったという、人生何が幸いするかわからない体験の凝縮でした。

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