脳腫瘍の診断から手術まで(1)
2021年4月2日(金)主治医となるA大学病院のA先生の初回の診察。受付で診察の前にCTを撮ってくるよう言われ、その後診察となりました。手術後でないとはっきりしないが軟骨肉腫ではないかと思う、症状が出ているので手術をした方が良いと思うがどうしたいかと聞かれました。手術しなければ治らないのであれば早めに手術したいと話したところ、入院の必要のある検査があるので、それを見て来月中旬辺りで準備しようとのこと。一番最初に思った事は、仕事をどうするか上司に何と言おうかでした。先生に、脳腫瘍は身近で聞くことの少ない言葉で皆をびっくりさせてしまうから、他の言い方はありませんかと聞いてしまいました。妙なことを聞く患者だと思っただろうと思います。
検査入院は4月20日(火)〜21日(水)と決まり、脳血管撮影検査を行うとのこと。内容の説明を受け、同意書にサイン。A先生の診察終了後、サポートをしてくれる他の若い先生2人との打ち合わせ。入院のためのPCR検査とその他の簡単な検査が16日(金)に、そして今後のスケジュール等について。また、今回の手術は出血が多くなる可能性が高いわけではないが、念のため自己血を採血しておき、必要があればそれを輸血することができるがどうするかと。そのような方法を初めて知り、少しでも何らかのリスクを避けられるならと自己血の採血をお願いしました。
また、セカンドオピニオンを聞きたいならいつでも対応するとの話もありました。考えてみるとは言いましたが、コロナ禍でこれ以上病院に行きたくない気持ちが強く、自分なりに情報収集はしたけれど暫く決められず。結局、夫と相談し、A先生の対応に不安を感じたらにしようと決めました。
そして父が亡くなり、上司への報告や相談その他、忙しく日が過ぎました。父がいなくなった寂しさ、病気のこと、考える時間が限られたことに救われたと思っています。
検査入院の前週にリウマチ科の先生の診察があったので、脳腫瘍について伝えました。同じ病院なのでカルテを見ることができ、先生も確認していました。正確な言い方を思い出せないのですが、脳腫瘍の中で関節リウマチの薬の副作用の可能性のある種類のものがあるから暫く薬をやめよう、今から今までの薬を飲まないこと、薬はステロイドに変更するので関節が痛くなるかもしれないけれど、はっきりするまで我慢してと。脳外科から追加情報を得たいから来週の退院の日にもう一度受診してとのことでした。
検査入院。検査は夕方になりそうとのことで、病室で過ごしていたら、A先生と2人の先生が来てくれました。A先生より、急に決まった残念な知らせとして、コロナ患者の受け入れでICUの予定が定まらず手術の日程を決めることができなくなった、今のところ少し手術を延ばしても大丈夫だと思っているが、病院の予定がまだ定まらないため、来週外来で相談しようとのことでした。A大学病院はコロナの治療に積極的なようでテレビでも見ることがあり、それはそれで良いことなのだと思っていたのですが、自分の治療に影響となると複雑な気持ちになりました。
リウマチ科の先生に連絡してほしいと依頼しました。私の関節リウマチは症状が軽い状態で見つかったもので、関節リウマチの薬によって私の子供の頃からのアトピー性皮膚炎がほぼなくなり、そちらの方がずっと自分にとっては嬉しいことでした。今回その薬を停止したことにより、体が痒くなってきたことが気になっていました。適当に塗り薬を自分で買って対応していましたが、続くなら皮膚科に行く必要があるかもと困っていたので、はっきりしてほしかったのです。結局、関節リウマチの薬の影響のある脳腫瘍の可能性はないようで、翌日の診察で通常の治療に戻すことになりました。快適な日常が戻ってきてよかったです。
さて、検査は足の付け根からカテーテルという管を入れ、体には造影剤を入れて脳の血管を調べるもので、特に辛くもなく簡単に終了しました。その後5時間だったと思いますが、ベットで動かないようにしなければならず、こちらの方がずっと大変でした。そして問題なく退院。
4月30日(金)A先生の外来。検査結果は問題ないが、手術日程はやはり決められない、ICUを使わない手術ならばできるがそれはしたくないとのこと。別の病院を紹介するという選択肢はあるので希望するのならばそうするとも。私もどうしてよいかわからず、今から別の病院と先生というのも決められるようにも思えず、とりあえずは少し待つことにしました。先生はできることをしようと、私が10年以上前ではあるが乳がんを患っていたこともあり、PET検査の予約を入れました。脳腫瘍の種類については、軟骨肉腫ではないかと思うが骨肉腫・脊索種の可能性もあるとのこと。場所は左の頭蓋底という深い場所で、大きさも4-5㎝と大きめで存在している(正確にはどう言っていたか忘れてしまいました。)とのことでした。複視はずっと続いていて、左目も動きが完全ではないように思っていましたが、これだけの大きさの異物があれば仕方ないなと思いました。
5月7日(金)左の目の奥が痛くなりどうしてよいかわからず受付に電話したところ、A先生に繋いでくれました。先生は、目の奥が痛くなることはないと思う、本当は違うところに影響が出ていてそう感じるのかもしれないと。電話で話していた時は痛くなくなっていたので、様子を見ることになりました。翌週14日(金)左目が開かなくなったため先生に電話。待ち時間が長いと思うが外来に来れるなら来てと言われたので受診。症状が進んだことを認識され、方法は手術しかないのだがと考えている様子でした。17日(月)口が開きにくくなり、全身の左側が麻痺して動けなくなるとかあるのかと不安に思い、また先生に電話。脳の神経によるもので、あり得る症状らしく、全身が動けなくなることはない、とのことでした。
コロナで苦しんでいる人もいるし、亡くなっている人もいる、そのために頑張っている病院だけど、私はどうすれば?怒りの持って行き場のない日々でした。
また長くなってしまいました。読んで頂きありがとうございました。