夢のないOL

「何かに向かって頑張っている人は素敵だ」
これは全ての人に共通する感覚だろう。
では、頑張る「何か」がない私は一体どこへ向かえば良いのだろうか。

誰もが知っている大手の企業に就職し、比較的得意な話術を活かせる「営業」を数年間頑張ってみた。
同期の中ではそこそこ上の順位をキープし、それなりに日々を過ごしていたと思う。
会社には仲のいい同期もいたし、人間関係に困っている訳でもない。数字を追う仕事のためかストレスはそれなりにあったが許容範囲だった。
でも日々がなんだかパッとしない。楽しくない。そういうものだ、それが仕事だと何度自分に言い聞かせてもやっぱり全然楽しくない。
いっそ業務の内容を変えてみるのはどうだろうかと部署を異動してみた。最初の数週間は目新しさに少しドキドキしたものの、それも慣れた。またつまらない日々の繰り返しだ。

私は一体何がしたいんだろう。
それがずっと重たい重たい言葉として体に巻きついてくる。切り離そう切り離そうとしてもやっぱり絡みついてくる。
私は一体何がしたいんだろう。