［連載小説］最終話/ 犬だけど何？野良犬の俺がホームレスのアイツと出会ってすみかをゲットする話 / 最終章スカイドッグスター⭐️ 輝く星のカケラ
最終章スカイドッグスター⭐️輝く星のカケラ
前回の話はこちら
ここまでのあらすじ
元捨て犬のビーグル犬『イヌ』の飼い主のばあちゃんが心臓の発作で倒れ、イヌは野良犬になった。
歌手の夢を持つホームレス青年ソラと出会い意気投合しバディとなる。
寅造とともにホームレス生活から再スタート。
老健施設の歌のイベントの後、イヌは健太、ばあちゃんと涙の再会を果たす。
ソラ、健太、イヌはバンド『スカイドッグスター』を結成し、
SNSに戦略でフォロワーを増やし、井の頭公園路上ライブ活動も始めた。
犬仲間な声掛けでいつも聴きに来てくれる観客も増えた。
スカイドッグスター推しの小説家からファンタジーアニメの主題歌を頼まれる。楽曲が完成し、そのプロモーション撮影の当日、寅造が健太のおじいちゃんだと判明。
やがて、寅造は明子にプロポーズした。
寅造、明子、健太、ソラ、イヌも同居することになり群れは拡大した。
ついにデビュー曲「スカイドッグスター⭐️」を披露することになった。
最終話 輝く星のカケラ
「スカイドッグスター」
SKYDOGSTAR⭐️
「ソラ、雪のガード下で寅造じいちゃんに初めて会った日のことを覚えている？『親がいなくても寂しくなんかなかったって』そう、言っていたよね？」
「お前、聴いていたのかよ」
「…本当に寂しくなかったの？」
「そりゃ、寂しかったさ…
でもさ、歌にぶつけたんだ。大きな声で歌っていたら元気になった…。
で、『こんな気分を人に届けられるシンガーになろう』って思うようになったんだ…こうしてイヌや健太にも会えたしな」
「それな！」
「ソラ、イヌ！そろそろじゃない？」
「よし！行くか！」
「オー！！」
井の頭公園に桜が舞い散る季節…
スカイドッグスターとじいちゃんたちのバンドTIGER ORIGIN Zの合同ライブを開催することになった。
俺たちは、ここで、デビュー曲
『スカイドッグスター』と新曲を披露する。
俺たちの、今までのことが頭をかけ巡る…
初めての記憶はダンボールの匂い、
雨の染み込むダンボールに微かに残ったママの匂いは忘れられない
でも、今はもう、うろ覚え…
一匹だけ取り残された俺を
抱き上げてくれたのは健太だった。
ばあちゃんがくれたのは、
エサだけじゃない
ドラマを観て泣き笑いした日々。
温もりをいっぱいくれたばあちゃんが、雪の降る寒い日に倒れた…
そして俺は野良犬になった…
凍える寒さの中、雪だらけの公園にたどり着いた…
雪の公園でソラが分けてくれた弁当…
俺たちは、バディになった。
吹雪の晩のガード下から救ってくれた寅造じいちゃんと源じいちゃん。
ガレージで飲んだホットミルク
半分くれたソーセージパン
つらい中でもらった温もりを
俺は決して忘れない。
ありがとう！
みんな！！
オレたちの歌を聴いてください。
スカイドッグスターの
デビュー曲！！
スカイドッグスター⭐️
オレたちが楽曲制作した
宇宙ファンタジー
『隣の星のお姫様リルラ』の主題歌です！
『スカイドッグスター』
SKYDOGSTAR⭐️
SKYDOGSTAR⭐️
作詞 ソラ
作曲 健太
アレンジ 秀樹
コーラス イヌ、健太
演奏 TIGER ORIGIN Ｚ
空に煌めく
キミのあの星
シャトルは飛ぶよー！
(飛ぶよー)※
光を超えて
あの空の彼方へ
目指せ プロキシマ ケンタウリ
(隣の星のプリンセス☆リルラ)※
キミに会いに行く
(ワオーン！)🐶
プロキシマ ケンタウリ
(隣の星のプリンセス☆リルラ)※
キミの住む星！
(ワン)🐶
プロキシマ ケンタウリ
(隣の星のプリンセス☆リルラ)※
たった4.2光年キミの住む星！
(ワンワンワン)🐶
歌え！！
(ワンワンワン！！！)🐶
(4.2光年)※
スカイドッグスター！
宇宙へGO！GO！GO！
お前となら
(4.2光年)※
いけるぞ！
(ワンワンワン！！！)🐶
If it’s the star next door, ain’t it right there?
Nah, it ain't that close！
(So close, so slick※)
4.2 light-years, that's no big trip
(So close, so slick※)
But if it's us,
We can make that flip
(Time warp, that's the whip!※)
If it’s the star next door, ain’t it right there?
(Nah, it ain’t that close. But what do I know?※)
Yeh!!
(woof！！)🐶
OK!! That star!
(That star)※
Proxima Centauri！
(Princess of the neighboring star, Rirura※)
The star you kick it on!
(A-woooooo!)🐶
[間奏 TIGER ORIGIN Ｚ]
あの星！
めがけて飛び出そう！
スカイドッグスター！
俺たち みんななら
行けるさ！
(行けるさ〜！！)※
陽気な仲間〜！！！
(おー！！)※
スカイ！ ワン！🐶
ドッグ！ ワン！🐶
スター！！ ワオーン！！🐶
ボーカル&ラップ ソラ
※コーラス&ラップ 健太
🐶コーラス イヌ
捨て犬になったから健太に会えた
野良犬になったからソラと出会えた
俺たちには、たいそうな取り柄はない…
まだスターになる保証なんてない
星のカケラのような俺たちだけど、互いを照らして光るんだ
スカイドッグスター！
ラストナンバーは…
スカイドッグスター⭐️楽曲制作
宇宙ファンタジー
『隣の星のお姫様リルラ』の
エンディング曲！
輝く星のカケラ
(We are Fragments of Stars)
俺たちは星のカケラ
ひとりぼっちでは光らない
キミのためなら光を放つ
キミを照らせば
俺たちは輝ける
俺たちは星のカケラ
地球の星のカケラ
キミのためなら光を放つ
小さな光が集まって
キラキラ光を放つ
俺たちは星のカケラ
誰かを照らす光が集まれば
地球はキラキラ光を放つ
美しく輝く星になる
It's so beautiful！
yeh！！
A wonderful world！
yeh！！
(A-woooooo!)🐶
Our Beautiful STAR！！
会場に駆けつけてくれた仲間たちの拍手、笑顔が見える。
ばあちゃん、寅造じいちゃん、源じいちゃん、秀樹さん、
NPOの人たち、
公園の散歩仲間たち…
みんなの喜ぶ顔が宝物だ。
犬にとってのスミカは家じゃない。
犬にとっての本当のスミカは、
群れそのものなんだ。
俺は野良犬になったことで、
今、俺は本物のスミカを見つけた。
ものすごく幸せなスミカを見つけたんだ！
ありがとう、みんな！
おしまい
[あとがき]犬だけと何？野良犬の俺がホームレスのアイツに出会ってスミカをゲットする話