歌うこと。愛を伝えること。
先日久しぶりのライブだった。
コロナになってからの3年で
お客様に来ていただくライブは、なんと3回目。
月に何本もライブをしていた頃から考えれば
もう歌をやめた、に近い状態だ。
思い起こせば
30歳を過ぎて、当時つきあっていた人と別れて
それまで結婚とか恋愛とかに振り回されてた自分が嫌になって
これからは自分の好きなことだけやっていこう!
と始めたのが歌だった。
元々歌うことが大好きで
中学、高校時代は昼休みに教壇でモップをマイクの代わりにして
ピンクレディーや聖子ちゃんを歌っては
同級生から喝さいを浴びて悦に浸ってた(笑)。
ヤマハのボーカルレッスンに通って
そこの先生のプライベートバンドでバックコーラスやったり、
ニフティサーブのメンバー募集に応募して
ア・カペラグループで活動したり。
本当に歌を始めてから私の人生が拡がった。
そろそろ歌い始めて30年になるけれど
ようやく歌うことの意味がわかりかけてきた。
今の私はブラジルの曲ばかり歌っている。
10年くらい前にサンバにはまってから
ブラジル音楽の深い、深い、沼にはまりつづけている。
最初はボサノバ仲間たちとおとなしく演奏してたのが
サンバにはまり、
今ではサンバチームで行進曲(エンヘードといいます)を歌ってる。
ブラジルの打楽器を叩いたり、サンバステップ踏んだり
最近はブラジル北東部の音楽にもはまってる。
そして、コロナ禍で音楽業界がネットやリモートにシフトするタイミングで
ブラジルのリオ・デ・ジャネイロにある音楽学校の
オンラインレッスンを受講する機会にも恵まれた。
これがまた私の大きな転機。
今まで日本で知りえたブラジル音楽の知識が
全部覆されるくらいの衝撃を受けた。
日本人はとにかく形から入りたがるし、
ルールみたいなものを必要以上に重んじる。
でも、ブラジルではもっと自由に音楽を楽しんでる。
もっともっと音楽を愛してる。
その曲に愛があれば、演奏に愛を感じられれば
少々歌が下手でも、リズムが狂ってても
みんな喜んで聴いてくれる。
日本人にありがちな
「○○はこうでなくちゃ」なんか要らない。
ただひたすら、
「私はこの曲が好きなんだー--!」でオッケー。
コロナで歌う機会を失ったけど
もっともっと大事なものを見つけた。
あと何年お客様の前で歌うことができるかわからないけど
愛のある歌を伝えていこう。