私の感覚を理解するのは私だけ #7
土日祝は井戸端会議 #2
小さい頃から本のある環境で育った。
何よりも父がかなりの読書家だった。
転勤族で引っ越しが多く、マンションの広さも様々だったが、家には昔ながらの大きくてとてつもなく重い本棚が少なくとも3つはあった。
母もたくさん絵本を読み聞かせしてくれたので、絵本にも図鑑にも囲まれていた。
同じマンションの同じ間取りの友達の家はすごく広く感じるのに、我が家は壁の見えている面積が少なすぎるため、めちゃくちゃ狭く感じた。
閉所恐怖症の人が来たらきっと息苦しさをものすごく感じたと思う。
しかし、そんな環境で育ちながらも、不思議なことに、中学・高校の時期はほとんど本を読まなかった。
再び読み始めたのは大学に入ってからだった。
ところでみなさん、幼い頃や小学校の頃に読んだ本で印象に残っているものはあるだろうか?
絵本や図書室の本でもよいし、国語の教科書で知ったものでもなんでもOK。
いくつもあってきっと絞り込めないに違いない。
私もそうだ。
ただ、もしこれを知っている人がいたらハイタッチからのアメリカ式の拳を突き合わせる感じのテンションであいさつをしたい。
『一本の鉛筆の向こうに』
ピンとこない方に3つヒントをお伝えしよう。
ヒント① 鉛筆から始まり外国へ話は飛んでいく
ヒント② 登場人物その1、ゴンザレスさん
ここまででどうだろう。
「あぁ!!!」
となってくれたら嬉しい。
なぬ…最後のヒントが必要ですと?
分かりました、これが最大のヒントです。
ヒント③ ポディマハッタヤさん
どうだろう?!?!
思い出しただろうか!
もうポディマハッタヤさんが出てしまったら、これ以上のヒントはあり得ない。
…どうだろうか…
ん?そう!!!そうそう!!!
鉱山で働いているあのポディマハッタヤさん!
ちなみにゴンザレスさんは鉛筆の体となる木材をドでかいトラックで運んでくれている運転手だ。
もし、これでピンときていなかったなら、残念だが世代、教科書などが違うのかもしれない。
タイトルや結末を忘れても、なぜかこのポディマハッタヤさんだけは忘れない。
恐らく当時の日本の総理大臣は言えなくても、ポディマハッタヤさんはヒントさえあれば思い出せるほど、我々に大きな影響を及ぼしている。
以前、
「ポディマハッタヤさんか!!」
というツッコミを職場でで耳にした(そもそも、どうやったらそんなツッコミの場面になるのだろうか)。
私は話しかけずにはいられなかった。
「あなたは…もしかして…伝説の勇者様ですか…?」
くらいの期待と緊張感だった。
年齢も、育った県も違うにも関わらずポディマハッタヤさんが人と人とを繋げた瞬間だった。
恐るべし、スリランカの働くおじさん!!!
ちなみに、ポディマハッタヤさんは朝も夜もカレーを食べていたことも併せて思い出してもらえれば幸いだ…。
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