【リアル英語1】絶世の美女とのデート。1軒目まではうまく行っていたのに…
あなたにゴーストされた理由 Vol.1
(※「Marcus & Corey ON DEMAND」“Don’t Get Between a Woman and Her Stylist”より)
この話は、アメリカ西海岸のベイエリアで流れるラジオ「Star 101.3 /Marcus & Corey ON DEMAND」の“SECONDE DATE UPDATE”という、『1回目のデートの後に音信不通にしたのはなぜ?』と電話で直接相手に聞いちゃうアグレッシブな企画内容を元に、小説風に創作して紹介しています。
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相談者:男性目線
数週間前。
俺たちは、あるアプリを通して出会った。
彼女を一目見た瞬間、彼女こそが理想の女性だと思った。
美しいブロンドの髪にガラスのような美しい瞳。これまで出会ってきた誰よりも綺麗な女性だったのだ。
彼女と会話するうち、お互いにマーケティングの仕事でEast Bayに住んでいることもわかり、すぐに意気投合した。
そして迎えた初めてのデート。
Berkleyにあるピザの美味しいレストランで会うことにした。
俺はいつもよりも少しおしゃれをして、緊張しながらデートにのぞむ。すると、少し遅れて彼女がやってきた。
タイトなワンピースに美しい髪をなびかせながら、笑顔で颯爽と歩く彼女に、俺はつい見惚れてしまう。
「今日もとても綺麗だね」
お世辞などではなく、自然とそんな言葉が口から滑り出す。
ワインと共に食事を楽しみながら、いろいろな話をした。
彼女は見た目だけでなく、頭脳明晰で話題も豊富。
お互いに同じ職種で働いているため、仕事の話も通じるし、共感も得られる。その他趣味の話なども共通点があり、話が尽きなかった。
– 彼女ともっと話したい。きちんと付き合いたい。
会話が盛り上がるにつれ、俺の想いは強くなっていった。
一夜限りじゃなく、真剣な関係。
いつもなら、1軒目で終わりか、そのまま適当に遊んでサヨナラなんてこともある。
だが、今回は違った。
俺は、彼女を2軒目に誘うことにしたのだ。
彼女の方も同じように思ってくれたのか、快く承諾してくれた。
俺の車の助手席に彼女を座らせ、近くにあるバーへと向かう。
俺の気持ちは高鳴った。このままいい雰囲気でいけば、彼女ともっと近づける…。
けれど、2軒目についた時、気がついた。
彼女の態度が、先ほどまでと比べ、どこかよそよそしい。
目もあまり合わさなくなったし、笑顔も少ない。
先ほどまで満面の笑みで、楽しく話していた彼女だったが、今は俺の冗談にも薄く笑う程度で、早く帰りたそうに見える。
「どうかした?体調でも悪い…?」
「…ううん、ただ、少し飲みすぎたみたい」
彼女がそういうので、仕方なくその日はデートを早めに切り上げることにした。
本当はもっと彼女に近づきたかったが…。
そして帰った後、すぐにテキストを送る。
だが、それから彼女との連絡は途絶えてしまった。
一体なぜ?途中まであんなにいい雰囲気だったのに…。
俺が何か彼女にしてしまったんだろうか?正直、皆目見当もつかない。
回答者:女性目線
彼を一目見た時、私はすごくテンションが上がった。
整った顔立ちは私の好みだったし、マーケティングで働いていることや家も近いこと、ハイキングが好きなことなど、共通点も多く、これから2人の間に何かが始まる予感がした。
初デート。私は気合を入れて、体のラインがよく見えるワンピースを身にまとい、彼の前に現れた。
彼が指定したレストランはカジュアルで、初デートには気合が入りすぎず、ちょうど良かった。
美味しいピザを食べながら話すうち、彼のウィットに富んだ話し方も素敵で、どんどん惹かれていく。
気がつくと、彼との時間はあっという間に過ぎ、そろそろ帰ろうかというところで、彼が言った。
「近くのバーに行かない?もっと一緒にいたいんだ」
ストレートに言われ、悪い気はしなかった。
それに、私も彼をもう少し深く知りたいと思ったから。
私は笑顔で彼の提案を受け入れると、彼は嬉しそうに微笑み、さっとお会計を済ませた。
そして、次のバーまで少し距離があるからと、彼の車に乗せてもらうことにしたのだ。
紳士的な振る舞いで車のドアを開けてくれ、中へと乗り込む。その途端、ムワッと生暖かい空気が、私の鼻腔を刺激した。
− 何この臭い…。まるで、死体みたい…。
私の全身を腐敗臭が覆う。思わず手で鼻を塞いだ。
恐る恐るシートの下を覗いてみる。
するとそこには、腐ったハンバーガーなどの食べ物が、3つほど雑多に転がっていたのだ。
− 嘘でしょ…!?
衝撃を受けた私は、彼の方を見やるが、何事もないかのように車を発進させた。
一体どういうことかと彼に聞いてみる。
「ねぇ、何かにおわない…?」
「ん?いや、別に…?」
驚いたことに、彼はその臭いをなんとも思っていなかったのだ。
つまりは常習的に行っているか、それとも鼻が極度に悪いのか…。
どちらにせよ、不潔なことに代わりはない。もし彼の家に行っていたら、一体どんなゴミ屋敷に連れていかれたのだろうか。
この瞬間私の恋心は一気に冷め、ただ早く家に帰りたい、と一心に願ったのだった。
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いかがでしたか?
元にしたpodcastはこちら(25分くらいから)↓
Don't Get Between a Woman and Her Stylist
https://podcasts.apple.com/us/podcast/marcus-corey-on-demand/id1259390201?i=1000606794217
この男性、自分の食べ残し、しかもハンバーガーなんてナマ物を、平気で車に乗せっぱなしにしていたなんて、信じられない…。
言い訳で「忘れてたけど、最大2日だから腐ってない!」などと主張していますが、女性は「絶対腐ってた!あり得ない」と言ってますね。
初めは女性側の話にMarcusやCoreyも「いやいや、大袈裟でしょ」なんて疑っていました。
でも男性は「彼女は大袈裟なんだ、そんなに捨ててない。2回くらい」なんて言って、MarcusとCoreyから総ツッコミ。「いやいや、2回でも多いだろー」って。
最後はほぼ喧嘩で終わり。2回目のデートは…
当然“なし”でした。
いくらイケメンでフィーリングがあったとしても、不潔なのは嫌だわ。
では、また次回のエピソードで〜
<英語のメモ>
Ghost:音信不通にする、関係を絶つ(スラング)
Ghostは幽霊という意味ですが、動詞で“突然連絡・関係をを絶つ”になります。She has ghosted :彼女が連絡を絶った、という意味で使っていますね。
後で「You’re feeling ghosted」と男性がMarcusに言われているのは、ghostedが受動態になっているので「あなたは関係を絶たれたと感じた」と言っていますね。
Ask throwing 〜:〜の質問をぶつける
Dig it:好き、楽しむ(スラング)
ここではあなたとデートをしたい、という意味で使われてますね。
He went on a date with you, and he really dug it but….
Going sour:つまらなくなる、興味を失う
ここでは興味が冷めた、とか気持ちが冷めた、みたいな使い方してますね。
It started going sour once I got into his car.
Rotten food:腐った食べ物
Be exaggerated:大袈裟な
彼はずっと“彼女が大袈裟だ!”って言ってましたね。