完璧にできる?
虫歯は自己責任という話を見かけて、考えてみた与太話です。
気になったのが、話の是非云々よりも、前提の一部を疑っている人をあまり見かけなかったところです。
歯磨きは絶対なのかい
歯磨きしないと虫歯になるのは当然だから、これは自己責任。
自分も虫歯があるが、それは歯磨きを怠った自分が悪い、という潔いような意見。
幼い頃から正しいブラッシングを学べば、虫歯になるはずがないのだから、小さい頃にそれを学ばせるべきだと。
正しくブラッシングすれば、虫歯にならない。
逆にみると、虫歯になったのは、ブラッシングが間違っていたからだ、と云えます。
虫歯になりにくくなる
なんだか結果論のようにも見えてしまいます。
歯磨きは虫歯予防に大きく貢献しているでしょうが、完全防御と呼ぶには些か不安を覚える所。
ブラッシングの『正しさ』を確認できるのが、虫歯になるか否かという点しかないわけで。
正しいブラッシングさえしていれば、絶対に虫歯にならないと確定しない限り、話を先に進めるのは難しく思えます。
完璧をパーペキに
どうにも、話している方たちにとって、完璧に『正しいブラッシング』ができることはさも当然のようで。
人の不完全さと云いますか、不出来さを全く考慮していないように思えてしまいます。
世の中には歯磨きよりも簡単な作業は沢山ありますが、それらを絶対に完璧に、常に正しくこなせている人というのは、どの程度いるのでしょう。
架空の完全人間を最低条件として話を進められると、現実の人間としては手も足も出ません。
完全人間を目標にするとしても、たどり着ける人数はどの程度なのでしょう。
1回ぐらいは『完璧』を達成できそうですが、『絶対』『常に』となると挑戦するだけ無駄でしょうか。
また、まずは自身が行ってみるべきで、その上で可能だった場合に限り、他人に薦められるかもしれません。
無闇に自分にも他人にも、完璧を追求してはいけません。
よしんば仮に
正しいブラッシングが採用されたとして、その正しさは何を担保にしている保?
ブラッシングは一般的に考えられた基準でしょうが、個々人で口内環境も違うでしょうから、個々人に合わせた正しいブラッシング、というものを学んでもらう必要があるのかもしれません。
詳しい医学は知らないけれど。
そして、現在正しいとされているブラッシングも、更に医学の見識が広がれば、また別の方法が推進されるかもしれません。
今の『正しい』が変わることだってあるかもしれません。
世の中は更新され続けている
一昔前、健康を気にしていた親戚が、粗塩入りの歯磨き粉を使っていました。
昔ながらの塩が正しいという見方があり、よりゴリゴリと歯茎を刺激してくれると謳われていましたが、今は推奨されていません。
これを考えると、正しいブラッシングを取り入れること自体は間違っていないと思いますが、常に新しい知見を取り入れて、『正しい』をブラッシュアップし続けていく必要があると思われます。
幼少期に覚えた『昔正しかった』歯磨きにしがみ続けた結果、虫歯になるかもしれません。
さてこの場合、自己責任の論点はどこでしょうか。
正しかったはずのブラッシングなのか。
情報を更新しなかった自分自身なのか。
餅は餅屋、歯は歯医者
どれだけ丁寧に完璧に歯を磨いても、『素人の自身が主観的に確認する』よりも、『専門の他人に客観的に確認してもらう』ほうが、虫歯を未然に防げると思われます。
それに虫歯だけが歯医者案件ではありません。
加齢で歯肉が下がったり、親知らずが悪さをしていたり、他の病気が口内に影響を与えていたりします。
結論、定期的に歯医者に行っとくのが、1番確実なのでしょう。
親知らずって、25歳ぐらいまでは生えてくる可能性があるので、悪さしている気配に感づいたら、早めに行っておくといいですよ。
社会人になると、定期検診なんて禄に受けないんですから、習慣づけは大事です。
これ、後悔している人からの与太話でした。
お時間をいただき、ありがとうございました。
読み終わったら、歯医者に行ってみてください。