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ヒヤリハットからの学習:「マイ・ヒヤリハットノート」の作成
はじめに
改めまして、M.Jです。
「危なかったぁー、機械に指を挟むところだった」
「やばっ、仕事中に高い所から転倒するところだった」
「うわーっ、利用者を1人で歩かせたら転倒しそうになった」
皆さん、上記のことを仕事中に経験されたことはありますか?
これらのことは「マイナスの部分」は大きいのですが、実は「経験を通して学習する」という点では「プラスの部分」もあるのです。
M.Jは「1人の人間が学習して仕事を覚える方法で最も効果的なのは、ヒヤリとした状況の後や失敗した後」だと思っています。
今まで、M.Jは仕事で「ヒヤリとした場面や失敗した後」は、多くのことを学んできました。《今後もこのような経験で学ぶと思います!》
その一方で、ヒヤリとした経験や失敗した「経験を生かすこと」は難しいことが多いと感じています。時々、同じ失敗を何度も繰り返すこともあります。
よって、二度と同じ失敗をしないためには「ヒヤリハットの報告書」のように「視覚で認知できるもの」が必要です!
視覚で認知できる「報告書」がないと「失敗を生かすことができない」ことがほとんどです。
今回は、ヒヤリハットした後や失敗した後の「行動の方法」についてM.Jと一緒に学んでいきましょう。
ヒヤリハットについて
ヒヤリハットは、簡単にいうと仕事や日常生活において「おっと、危ない」という思いをする出来事と言われていますが、どのようなものでしょうか?
深く掘り下げていこうと思います。
【ヒヤリハットとは・・・】
⚫︎「ヒヤッ」としたことが起こったが、重大な事故につながらなかった事象
⚫︎基本的には仕事中に起こり得る事案
⚫︎重大な事故が起こる前のものすごく危険な状態
【⚠️注意:ヒヤリハットを放置してはいけない理由】
◎「一件の重大事故が起こる背後には、29件の軽微な事故が、さらに300件の異常がある」→「ハインリッヒの法則」
◎ヒヤリハットが多く起こると重大な事故の危険性が高くなる
◎日頃から発生している「ヒヤリハットの根本的な原因」を探り、徹底して「再発防止」に努めることが大事
【ヒヤリハットの原因】
《1》情報の共有不足
⚫︎職員同士のコミュニケーション不足
《2》設備や環境の不具合
⚫︎機械の点検が不十分、環境の管理が不十分
《3》ヒューマンエラー
⚫︎人為的なミス(機械の操作ミス、簡単な確認の忘れ)
【報告書が必要な理由】
◎重大な事故を防ぐため(またはヒヤッとした危険性を起こさないため)
◎職員同士で危険性の情報を共有するため
➖《文書として残すと共有しやすい》
◎ヒヤッとした原因を分析するため
➖《原因を把握するためには視覚での情報が必要》
仕事をしていると「ヒヤリハットの原因となる要素」は、簡単に起こりそうな感じがします。意識していかないと「不注意による忘れからのヒヤリハット」が発生するので、「重大な事故を防ぐためのシステム」は必要不可欠です!
次の項では、重大な事故を防ぐシステムとして「報告書への記載」について書きます。
ヒヤリハットした事実を残すために・・・
「おっと、危ない」という思いをした出来事をくり返さない、または重大な事故になるのを防ぐためには「ヒヤリハットの報告書」が欠かせません。
一般的にご存じのかたが少ないと言われている「ヒヤリハットの報告書」ですが、どのような方法で記載すればよいのでしょうか?
【報告書に書く項目】
①報告者(当事者)の氏名
②発生日時
③発生場所
④何をしていたのか
⑤どのような危険を感じたか
⑥どのような原因が考えられるか
➖《作業環境・設備・機械・作業方法》などの問題
⑦今後の対策《どのようにするかの計画・行動》
【報告書の書き方のポイント】
①少しでも早く取りかかる《時間が経過するとデメリットが増大する》
②5W1Hを意識してまとめる
③箇条書きで簡潔に書く《わかりやすさが重要》
④客観的に事実を書く
⑤起こった原因をしっかり書く
⑥改善の方法は具体的に書く
上記のような感じで「1つ1つ細かく分けて、わかりやすく書く」ことが大事なようです。最終的には「どの職種の人にも伝わる(=共有できる)」ことが最も重要なことです。
「二度と同じヒヤリハットを起こさないように対策すること」と「重大な事故につながらないようにしっかりとした対策すること」が重要です。
そのためには、報告書のように「視覚で伝える方法」が最も効果的だと思います。
報告書に残して「失敗を生かす」ことを意識していきましょう!
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ヒヤリハット:実際の体験
M.Jは、約20年前、仕事の中で「ヒヤッとする出来事」を体験しました。
病院に勤務している時には「職員同士のコミュニケーション不足」で、利用者Aさん(以下、Aさん)が「激怒しそうになること」がありました。
Aさんは、他の職員(以下、◆さん)の担当の利用者だったのですが、◆さんは事前に仕事を休むことをAさんに知らせていなかったため「トラブル」になりそうになりました。
その日、Aさんから大事な話があったのですが、◆さんがいないことに気づきかなり驚いていました。
「どういうこと! 今日、◆から休むという話はなかったが・・・、なぜだ!」
興奮されていた様子だったので、M.JはひたすらAさんの話を30分以上聴いていました。
Aさんの代わりにしっかり謝罪をしました。その後「職員同士のコミュニケーション不足が原因」ということを伝えました。
すると、Aさんの興奮はおさまり、穏やかな感じで「興奮してすまなかった」と言われました。
後日、M.Jは管理者⚫️さん(以下、⚫️さん)にこのことを報告しました。⚫️さんは、◆さんに対して「次回からは、仕事の休みは事前に利用者さんに伝えるように!」という注意がありました。
ただ、しっかり考えていくと、ヒヤッとする出来事は「事前に防げたのではないか」と思います。この日に◆さんが「仕事を休むことを把握していた」ので、Aさんが入室された時に「すぐにお知らせするべき」でした。
大事なことを忘れてしまうと「とんでもないことが起こる」ことを学びました。
振り返ってみると、今回の出来事に対しては「以下のような対処の方法」が大事だったと痛感させられます。
【今回の出来事に対する対処の方法】
◎担当者◆さん(=職員)の休みを事前に把握しておくこと
《できれば、担当者◆さんから申し送りを受けること》
◎利用者Aさんの「性格」を事前に把握しておくこと
◎利用者Aさんが入室した時に素早く行動すること
◎「どんなことをすれば激怒するのか」を考えて「穏やかに済む方法」を考えること
このように「できることは必ずある」と思います。
しっかりとした「ヒヤリハットの対策」をして、行動に移していきたいものです。
★「マイ・ヒヤリハットノート」を作ってみよう!
申し訳ありません・・・、少し難しい話になってしまいました。
ここでは、ヒヤリハットについて「日常生活に近いもの」として書きます。
前述した「ヒヤリハットの報告書」は、「おっと、危ない」という出来事の後だけではなく、自分自身の「1日の仕事」や「日々の生活」の中でも大いに活用することができるのではないかとM.J思っています。
ところで、皆さん仕事や生活の中で「ヒヤッ」とした感じの失敗をしたことはありますか?
「1年の中で失敗をしたことがない人」は少ないと思います。《1年間、失敗なく完璧にできる人がいたらお目にかかりたいです!》
ということは、M.Jを含め多くの人が「失敗(小さな忘れも含む)」を経験していると思います。
実は、そんな時こそ必要なのが「マイ・ヒヤリハットノート」なのです!
自分自身が仕事の中で「失敗をした時」に、「同じ失敗を二度としたくない!」「失敗して周りに迷惑をかけたくない!」と思うのではないでしょうか!
同じ失敗をしない方法として「視覚で認識する方法」が一番効果的です!
これこそ「マイ・ヒヤリハットノート」です。
作成のやり方は以下の通りです。
【マイヒヤリハットノートの作成の方法】➡︎Excel又は手書きでの作成の方法
◎表を作成する。
◎必要な項目を書いて、隣に「どんな状況・どんな失敗」などの行動を書く。
《例》
①発生日時➖2023年 7月13日
②発生場所➖TANOSHIKA CREAITVE
③どんなことをしていたのか➖記事の文献をWord Pressに添付していた
④どのような危険を感じたのか➖記事の文献が添付されず、支援員さんに強く注意された《きちんと添付されないことに震えた》
⑤原因➖
⚫︎添付をする時にドラッグが十分にできていなかった
⚫︎誤って違う文献のサイトにいってしまった
⚫︎PCの誤作動のチェックが不十分だった
⑥今後の対策 ︎ ⚫︎1回目は間違っている」ことを前提に、自分で再度確認する
《自分でのダブルチェック:正確に添付されているかの確認》
⚫︎重大なものについては、ほかの人にチェックしてもらう
⚫︎場合によってはPCのメンテナンスや修理、買い替えを検討する
◎「マイヒヤリハットノート」は、フアイルにまとめておく《見やすいようにする!》
上記の事柄を「表にしていつ見てもわかりやすくする」ことが大事なことです。
前述したように自分の行動を「視覚化」することで「二度と同じ失敗をしない!」という効果が現れます。
皆さん、M.Jと一緒に徹底した「ヒヤリハット対策」「失敗への対策」を実行していきましょう!
ヒヤリハットの時点で素早く予防していこう!
この記事をご覧の皆さん、いかがでしたか?
今回の記事を通して「ヒヤリハットを防ぐ意識」は、管理職だけではなく「1人1人にとって必要不可欠なことだ!」とM.Jは強く感じました。
「ヒヤッ」とする出来事は、どの業種においても起こります。
そして、この「ヒヤッ」とした出来事は「重大な事故」の前触れであることが多いです。
皆さん「自分自身の取り組みで防げるミスは防ぐ!」という意識をもって、かつ「二度と同じミスはしない!」という意識をもっていきましょう。
そのためには「報告書・ノート」のように、再度目を通して把握できる「システム化」は欠かせません!
重大な事故にならないように「素早く予防する」ための行動を実践していきましょう!
ご覧いただき、どうもありがとうございました!
今後とも、M.Jの記事をよろしくお願い致します。
M.Jからのご報告!
M.Jのnoteをご覧になっていただいている皆さん、どうもありがとうございます。
諸事情により、TANOSHIKA CREAITVEの AKARIの記事を休刊していたのですが、この度諸事情も解決して再度AKARIの記事を書いていきます。
TANOSHIKA CREAITVEのAKARIからご覧になっていただいている方には、楽しみが増えることになります。
M.JのAKARI、楽しみにされてください!ご覧になっていただけると有り難いです。
また、M.Jのnoteをご覧になったいただいている皆さん、今後TANOSHIKA CREAITVEの AKARIのサイトでも記事を書いていきますので、ご覧になっていただけると有り難いです。
今後とも、どん底から進歩し続ける、M.Jの記事をよろしくお願い申し上げます。
補足事項
以下の文献は、ヒヤリハットについて・報告書の書き方について詳しく、かつわかりやすく書いています。ご覧いただけると有り難いです。
参考:マネーフォワードクラウド:ヒヤリハットとは?/報告書の書き方・例文
以下の文献は、介護現場のヒヤリハットについて・報告書の書き方について詳しく、かつわかりやすく書いています。
ご覧いただけると有り難いです。
参考:トライトワーカー:介護現場のヒヤリハットとは!
以下は、私が「失敗を生かす学習の方法」として書いた記事です。ご覧いただけると有り難いです。
関連記事:M.J:M.Jの成長に欠かせない失敗学
以下は、私が「自分自身を見つめる方法」として「日記を書いている」ことについて書いた記事です。ご覧いただけると有り難いです。
関連記事:M.J:日記や本を通しての客観的視点
以下は、TANOSHIKA CREAITVEの「AKARI」のサイトです。素敵なライターたちが記事を書いています。ご覧いただけると有り難いです。
推奨サイト:AKARI