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旨辛ニンニクを選ぶ。『CoCo壱番屋』

全く新しい選択をすべきだと思うし、したいと思った。
例えば職場の大掃除で疲れ果てた日の帰り道であっても、だ。
だからnoteだって始めてみてもよいのだ。

CoCo壱番屋。そう、ここは職場の近所のCoCo壱。
ハーフ野菜、フライドチキン。250g、3辛、あと追加ソース1杯分。これがいつもの選択。
福神漬けも多めに。これがいつものパターン。

いつの頃からか注文方式がタブレットになった。画面に触れながら、いつもの安定感に誘われて、いつもの商品名に触れていく。
そして『注文確定』に至る直前になって、それは聴こえた。

『わたしをえらんで!!!!』
見ればタブレット画面の端に旨辛ニンニクである。直後、隣のカウンターに旨辛スパイシーな『彼女』は運ばれてきた。
完全に目と目が合ったその刹那。僕の頼りない指先は彼女の名前に触れていた。

紅く、そして熱く、彼女とポークソースは絡み合った。

〜お食事タイム〜

終わってみれば一瞬の出来事だった。
店を出て、一息、白い呼吸をする。大通りに並ぶブレーキランプを眺めてみれば、いつもより煌々と輝く赤色だった。
火照った体と、引き締まった師走の外気が触れ合って、両者の間には気圧の谷が発生した。

今晩、果たして僕は新しい選択をしたと言えるのだろうか??
それとも、彼女の声に導かれて。

大いなる意志の前には、選択は選択ではなくなくなったのだ。the road leads back to you.
私は、鼻水垂れるほど自由だった。




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