2024年よかった作品

今年観賞して面白かった作品を上げていきます。大掃除してたらまたぎりぎりになってしまった（ここまでテンプレ）いやでも今年は違くて、図書館で予約待ちしてた本が届いたせいで予定が崩れちゃって(言い訳)

本部門　『みどりいせき』

　主人公の桃瀬が逃げたり流されたりするばかりのどうしようもない少年なんだが、共感もできて結構好きだった。学校になじめないで不登校ぎみになり、アウトロー集団に入るけどそこでも馴染めないでいるのが本当に悲しい。LSDキメるシーンはマジで泣けた。俺も桃瀬の手を握って大丈夫だよって言ってあげたかった。

ゲーム部門　『AIR』

　メインの観鈴ルートはもちろん良かったが、美凪ルートがかなり良かった。同じような一日が続く日常を何度も読んでいくうちに催眠状態のような夢見心地になった。こんなことはノベルゲームどころか小説でもなったことがなかった。初体験だった。
　つくも三回サンク、アリスニャットシング、サブレキャットヘヴンを合わせて一つの作品と考えれば、これらが今年一番のゲームになったと思う。現時点では最も文章が良い作品だ。

漫画部門　『ラグナクリムゾン』

　ラグナクリムゾンはアニメを先に観ていたんだが、続きが気になってしまったので原作の漫画を買って読んだ。物語が進むにつれて主人公のラグナがどんどんかっこよくなっていった。最強系主人公だから肉体面は序盤から強いけど、精神面が成長していくんだよね。そして味方側だけでなく敵の竜もいいキャラしてる。敵なのに肩入れしたくなるほど。

アニメ部門　『ネガポジアングラー』

　釣りアニメ。正直、１話を見た時点では文学ぶってるアニメだなと思っていた。でも、ちゃんとアニメだった。序盤は、躑躅森というフリクリのハル子似の男が目的で見ていた。チャラ男風だけど優しくていつも明るい陽キャだけどどこか陰がちらつく、俺のドストライクなキャラだったからだ。それが段々と作品自体にはまっていった。１０話と１２話なんて馬鹿みたいに泣いた。
　ヤマノススメ(特にサードシーズン)やスローループが好きな人はハマるかもしれない。

映画部門　『機動戦士ガンダムF91』

　この映画は変な映画で、途中で時間が一気に飛んで事態が急変することが数回ある。だから最初観ていた時は、話についていくのが大変だった。
あっけなく人が死んでしまう。でも、最後まで見たらすべてはヒロインのセシリーを見つけ出すための物語だったとわかった。最終決戦のラフレシア戦もすごいんだが、そのあとのセシリー救出時の緊張感がとんでもない。宇宙空間の静謐さが尋常じゃなく恐ろしい。ラスト１０分くらいが全てで、これまでは前座にすぎなかったんじゃないかと思ったほどだ。F91は人を殺すためではなく、救うためのロボットになったラストも感動した。

2024年最よかったで賞『ネガポジアングラー』

　主人公はなんの能力もなく、容姿も優れてない、性格も良くない、おまけに借金があるといういわゆるクズみたいな男なんだが、それが素晴らしい。小説や映画なんかではそこまで珍しくないタイプの主人公だが、オリジナルアニメだと滅多にいない。そもそもオリジナルアニメ自体が少ないという問題もあるが。ガバンクの主人公の井芹仁菜も性格に難ありとされているが、美少女だ。まるで美少女でなければ無能な人間は許されないと言われているようで辛い。だからこそ、ネガポジアングラーは希望の光だ。ありがとうございます。余命の設定もギャグみたいに流されたらいやだなと心配していたが、丁寧にやってくれた。いい話だったと心から思う。