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サラブレッド系統分類④ノーザンダンサー系 その2

2023/02/12
こんにちは、mokomoko競馬です。
 前回、ノーザンダンサーをやりましたが、思いのほか長かったので2つに分割しました。今回は主流3系統最後の《ストームキャット》とその他の系統を紹介したいと思います。下記に前回の記事を載せておきます。

馬の名前が系統を表していて非常にややこしいので『』を大系統、《》を中系統、【】を小系統(派閥)とし、単一の馬を指す場合は〈〉で表すようにしています。

ノーザンダンサー系

  前回の サラブレッド系統分類③ノーザンダンサー系その1 で紹介したので省略します。

ノーザンダンサー系一覧

ストームキャット

  前回の2系統と違い、米国で繁栄した系統です。子は早熟なスプリンターが多い印象でしたが代を経て、様々な距離や適性に対応する馬を生み出しています。また、母父としての活躍も大きく、日本でも〈ロードカナロア〉を始めとして多くの名馬を生み出している馴染みの深い系統です。
 現在米国で一番勢いのある【ハーラン】はマイナーな分家から徐々に勢力を増して、ついに年度代表馬〈オーセンティック〉を出すまでになりました。欧州でも〈ノーネイネヴァー〉が欧州2系統に変わる種牡馬として期待されています。派閥名は【ハーラン】を採用しましたが実際には後継の〈ハーランズホリデー〉や〈イントゥミスチーフ〉の影響力の方が大きいといえます。
 日本で馴染み深いのは【ヘネシー】だと考えます。〈ヘニーヒューズ〉〈ヨハネスブルグ〉などの種牡馬や〈ミスターメロディ〉〈モーニン〉といったGⅠ馬も存在します。また、2018年には米国で三冠馬〈ジャスティファイ〉が誕生しているのでまだ勢いのある派閥だといえます。
 【テイルズオブザキャット】も〈ドレフォン〉が近年日本で活躍しているので馴染みがあると思います。〈ライオンハート〉と〈ジオポンティ〉の2ラインから多くのGⅠ馬を輩出していますが、近年は他の派閥に押され気味の印象があります。
 そして、自身が欧州で活躍した【ジャイアンツコーズウェイ】は派閥の中で最も芝の活躍が目立ちます。日本でも〈ブリックスアンドモルタル〉が繋養されています。
 他に多くのラインが存在し、南米などで繁栄しているものもありますが、それらの派閥をまとめて【ストームキャット】としています。

デュピティミスニター

 この系統は米国で発展した系統で主流系統以外では比較的影響力を持っています。ヴァイスリージェント系ともいわれています。
 派閥には分けていませんが〈ゴーストザッパー〉を輩出した〈オーサムアゲイン〉のラインが有力です。日本では主流系統と同等以上の影響力があり〈クロフネ〉の産駒が活躍しましたが、後継に恵まれなかったので今後は輸入された〈マインドユアビスケッツ〉次第という感じで、見ることが少なくなるかもしれません。

ヌレイエフ

 欧州の影響力は主流2系統に押され衰退していきましたが、〈シユーニ〉が凱旋門賞馬〈ソットサス〉や年度代表馬〈セントマークスバシリカ〉を出したことで一気に復活の道を作りました。日本にも種牡馬が輸入されてはいますが、目立った産駒はいないので軽い馬場は合わないかもしれません。

トライマイベスト

 日本では〈キングカメハメハ〉の母系に入っているので有名ですが、父系もまだ繋がっています。
 【ラストタイクーン】はオーストラリアやニュージーランドで繋がっていて、日本でも〈サトノクラウン〉の産駒が期待されています。(追記)この血統から日本ダービー馬〈タスティエーラ〉が誕生しました。日本でも今後、繋がっていく血統になりそうです。
 【ロイヤルアプローズ】は早熟短距離血統で知られ、〈ダークエンジェル〉の産駒は2021年と2022年の欧州の年間勝利数で1位になっています。

フェアリーキング

 サドラーズウェルズの全弟ということもあり、種牡馬入りしましたが見事に成功し繫栄しました。後継は基本的にオーストラリアでの活躍が目立ちます。日本ではジャパンCを制した〈ファルブラヴ〉が有名です。

ニアークティック

 〈ノーザンダンサー〉の父である〈ニアークティック〉の代で分かれた産駒がまだ残存していて、厳密には『四大系統』以外の系統となりますが、『ノーザンダンサー』と同じルーツなのでこのグループに入れています。
 GⅠ馬〈トランセンド〉がこの系統に属しているので日本でも地方などで見ることがあります。

まとめ

 今回で『ノーザンダンサー』系をまとめきりました。《ストームキャット》は日本でも徐々に勢力を伸ばしているので日本に土着するか楽しみです。
 全体として、数多くの系統がありますがどのラインが未来に残っていくのか、繁栄していくかも注目です。
 次回は『ミスタープロスペクター』系を紹介します。

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