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チコちゃんに叱られる!▽さいとうの謎

戸籍に登録されている齋藤の「さい」の漢字の数は、59種類もあります。

漢字がたくさんあるのは、明治に字を間違えて登録してしまったせいです。

そもそもの齋の意味

2000年以上前中国で書かれていた齋、上の部分は、神様にお祈りを捧げるときに身に着けていた髪飾りを表していて、下の部分はお供えを置く台を表しています。

齋には神仏を祀るときに心身を清めるという意味があるのです。

さいとう姓のルーツ

ルーツは平安時代、伊勢神宮の近くにあった齋宮(さいくう)という場所にあります。ここにいたのが、天照大神に仕える齋王。代々未婚である皇族の女性が担当していました。

この齋王に仕える齋宮寮の中で一番偉い役職、齋宮頭(さいくうのかみ)を務めた人物が齋藤の起源なのです。

そして初めて齋藤を名乗ったのが藤原叙用(ふじわらののぶもち)です。藤原氏の家系図の叙用の名前の横には齋藤党等の祖(さいとうとうらのそ)、つまり齋藤の祖先と書かれているのです。この人は元々齋宮頭という齋宮で一番偉い役職を務めていました。

役職である齋宮の上の齋の字と、自身の名字である藤を組み合わせることで、齋藤を名乗ったとされています。


齋の字が増えたきっかけ

齋の字が増えたきっかけは、明治8年に公布された平民苗字必称義務令(へいみんみょうじひっしょうぎむれい)だとされています。これは全ての国民に対して、苗字を名乗ることを義務付けた法令。登録する仕組みはとても簡単で苗字を書いた紙を役所に提出するだけだったのですが、当時の一般庶民は漢字の読み書きが苦手だったんですね。さらに当時はお互いを下の名前で呼び合うことが多かったため、名字を適当につけた人もいたんです。
当時苗字を巡るドタバタ劇が起こりました これは齋藤さんにとっても他人事ではなく誤字の大量発生が起こりました。齋藤にいろいろな漢字がある背景には、私達が知らない歴史の積み重ねがあったのです。

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