四柱推命 大好きな夫が死んでしまって、でもどうしても離れたくなかった妻のおはなし

  



そのひとの名はフアナ。
昔、スペインに実在した女王です。
死んでしまった夫を棺におさめ、亡骸とともに馬車で国中を放浪したそうです。
「夫は死んではいない。ただ眠っているだけなの」
そういって、何度も何度も、亡骸にキスをしては抱きしめていたそうです。

狂える王女 フアナ (カスティーリャ女王) 


彼女の命式は、
日主乙木が、亥月水旺、印の月令生まれ。
月干はからみあう、乙木比肩、
日支は巳火、早い時間なので、丙火傷官でしょう。
時干は庚金正官。乙木に正官なのでとても強い正官になります。

月干が乙木比肩なので、プライドが高く繊細。
全体的に繊細でデリケートな気質だとわかります。

1496年
政略結婚の美男美女の出会いは、
お互いがその場で一目惚れする運命の出会いでした。


当時イケメンで界隈を賑わせていたフェリペ公18歳と、
はるかはるか遠くの国へ親に命じられるままに嫁ぎにきた不安でいっぱいのフアナ16歳は、
一目見たその日のうちに結婚式を挙げました。

二人は情熱的な新婚生活をおくり、フアナは子供を6人もつくりました。
しかしイケメンの夫は、日頃からとてもとてもモテるので、
フアナはいつも心配で心配でしかたがなかったのです。
いつしか夫はフアナに飽き、鬱陶しがるようになりました。
そんな夫の浮気を疑い、夫につめよるフアナ。

そうして結婚から10年が過ぎた1506年のある日のこと、
夫は出先で生の水を飲み、具合いを悪くしてしまいました。
そんな夫をフアナは献身的に看病します。

いままでの諍いを忘れて必死に必死に看病しました。
けれど手当ての甲斐なく、夫は呆気なく死んでしまうのです。

けれどフアナはそれを認められませんでした。

夫は死んではいないの。
ただ眠っているだけ。
だからこうしてキスもできる。
抱きしめることもできる。
一緒に外にも出ていけるの。

そうして、夫を棺に入れて馬車に乗せ、従者の馬車たちをも引き連れて。夜に昼に国中を回っていたそうです。


そうしたお話が、フアナを恐ろしい狂える王女という噂になったのです。

しかし、その放浪も2年ほどで終わります。
1508年
フアナは彼女の父親によって、お城の一室に幽閉されるからです。

その後40年あまりを、狂った女王として、幽閉されたまま生きることになるのです。

こちらの方のマンガは分かりやすくておもしろいです。


(注意)
中世のこの時代は季節が現代とズレていて、
フアナは11月6日生まれではあるけれど、
この日付を現代の正確な季節になおすと11月15日頃になります。
なので亥月生まれ、7年立運のこの命式になります。


夫のフェリペ一世の命式も記しておきます。


端麗公  フェリペ1世 (カスティーリャ王)


1496年 結婚
1506年 急逝 (毒殺?

(注意)
中世のこの時代は季節が現代とズレていて、
フェリペ公は6月22日生まれではあるけれど、
この日付を現代の正確な季節になおすと6月31日頃になります。
なので午月生まれ、2年立運のこの命式になります。

また生年月日と生時データですが、
アストロデータを採用しています。
なのでウィキとは違う生年月日です。

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