
30歳
30歳になった。
30歳の誕生日は我が子に授乳をしながら迎えた。
隣で寝てる夫が0時ちょうどにLINEで「おめでとう」と送ってくれた。なぜか授乳している写真を撮られた。この瞬間を残しておきたかったらしい。
記念すべき30歳1日目は育児でいつのまにか終わった。母親が1週間手伝いに来てくれていたため、スーパーでお花とチーズケーキを買ってきてくれた。うれしかった。
夜になって夫が仕事から帰ってきた。
「やべっ。お花買ってくるの忘れた」
泣いた。
いいよ。とか言っておいたけど悲しかった。毎年ディナーに連れて行ってくれたりプレゼントを買ってくれたけど、今年は子がいるからそれができない。
お花とかくれるかな…淡い期待をしていた自分が恥ずかしくなって号泣してしまった。
「ごめんね…お義母さんもいたからどうやってお祝いすればいいかわからなくて…」
すごく謝ってくれたけど、悲しみは消えなかった。
子を使って
「ママお誕生日おめでとー。だーいすき。」
とか言ってきてかわいかったけど今日のことは一生根に持つ。母が買ってくれたチーズケーキに自分でろうそくを立ててこれみよがしに自分でおめでとうと言ってフッと消した。
次の日は息抜きにひさしぶりに新宿へ出かけた。少しおしゃれして夫にもらったバッグを持って行った。
eteでバンドの交換に出していた腕時計を受け取って、ついでにアニバーサリーリングを注文した。子の名前と誕生日を入れた。親バカである。第一子でこれやったら次の子も作らなきゃいけないなと思った。
その後伊勢丹に行ってロエベで靴を買った。夏にふらっと見た時に一目惚れした靴をずっとどうしようか迷っていて、30歳だし出産がんばったしということでかなり高いけど買ってしまった。大事に履こう…。おしゃれは足元からっ!
ロエベを出てそのまま裏張りに出して地下でお弁当を買った。誕生日を理由に少し高い鰻弁当を買ってやった。一応夫に連絡した。
「鰻弁当買っていい?」
「のしのちゃんが食べたいものなんでもいいよ」
「ケーキ買っていい?」
「いいよ」
高いケーキ買ってやったぜ。
家に帰って子を愛でてふたりで味わった。

夜は子を寝かしつけながら
「後で腕まくらして」
「いいよ」
という会話をして子が寝たら夫が子を腕まくらしようとしてたから
「わたしだよ!」
「エッのしの?!」
という会話をし、腕まくらしてもらった。
ずっと子の顔を見てチューチューしてるから夫の顔を見るとすごくデカく感じる。
成人男性デケーな
こんな感じでまあまあたのしくやっている。
30歳は悲観的に考えない努力をしようと思う。アンミカのようにポジティブに…。
おめでとう、自分!
おわり🎂