高級カスタムキーボードに夢を見て絶望するまで
最初に言っておくと、よくある「カスタムできて無限に選択肢がある!一生理想を追わなきゃいけない!絶望!」みたいななんちゃってステマの話ではないので、そちらを希望の方はページバックして下さい
~あらすじ~
キーボードに多少趣きがある方なら最近のトレンドとして「カスタムキーボード」というワードを耳にした、目にしたことがあると思います。
※何それと思う方向けに一応説明を入れておくと、キーキャップはもちろんキースイッチからキーボードの中身まで購入者が決めたり、購入後に自分で簡単に改造できるものだという認識でOKです。
最近その手のキーボードが雨後の筍のように増えてきており、今回自分が購入したものも、カスタムキーボードになじみがない方でも絶対に聞いたことがある新進気鋭のブランドのものでした。
~購入に至った理由~
購入を決めたきっかけとなったのが、キーボードを多用する方なら誰もが
持つであろう
「慣れたキーボードは好きだけど他の打鍵感も味わってみたいよなぁ…」みたいな気持ちになったからでした。
基本的にはノーパソ含め市販のキーボードについているキースイッチは基盤にハンダ付けなどがされており、よほど熱心な人でない限り取り外せない代物となっています。
しかし最近耳にするカスタムキーボードには「ホットスワップ機能」というものがあり、そのキースイッチを自分で簡単に引っこ抜いて好きなキースイッチと付け替えることができるというではありませんか。
ホットスワップ機能には単純に三つ利点が存在します。
①キースイッチさえあれば1つのキーボードで様々な打鍵感を味わうことができるようになること
②分解が前提として作られているので手入れがしやすいこと
③チャタリングやキースイッチの感度が悪くなった時にそのスイッチだけを市販のもので代用できること
特に②の部分が個人的には一番重要な部分で、例えチャタリングなどが出始めても手持ちのキースイッチでそこだけ変えればすぐに元通りになるというのはとても魅力的で心惹かれた部分でした。
~購入後~
そんなこんなで、寿命尽きるまで使い倒す気持ちでキーボードを探していたところ目についたのが新進気鋭のブランドが新発売したモデルのものでした。
値段としては「静電容量無接点方式<<今回の」といった感じです。
手元に届いたものを箱から出し、高級感がすごく打鍵感もものすごくよかったのでこれからどうカスタムするかに胸を躍らせていました。
それから一月ほど経ったころ、キーボードとしては一旦使用感に慣れたいため家でネットサーフィンや色々な機能をどう使うべきかなどを吟味していた時に事件は起きました。
あれ、なんかキーボードの反応が悪いところあるな?
ネットに転がっているキーマップテストで検証しても一部のキーだけ時たま感度が悪くなる現象が起きました。
この時点で通販サイトの返品期限は過ぎていたのもあり、激萎えもいいところでしたが、まぁそこはメカニカルキーボードなのでそういうこともあるだろうと割り切り、そんなときのためのホットスワップ機能だろと思いながら付け替えるキースイッチを探し始めました。
悪夢 その1
それから一週間程度経ち、休日になりパソコンと向かい合った時にすぐ違和感に気づきました。
「なんか反応悪いところ増えてね?」
普通に打鍵していても理解せずにはいられないレベルで反応が悪いところが増えていました。
具体的に言うと、15か所程度のキーが「まれに反応しない~しこたま打ち込んでも無反応」の間で機能不全に陥っていました。
ここで明らかなに異常であると気が付き、念のためキーボードの初期化を行うも改善はせず。
正常に動作している部分のキースイッチを引っこ抜き、異常が起きている部分のキースイッチと入れ替えても反応しなかったときの絶望感は今でも覚えています。
人生初ホットスワップ機能を利用したのが↑です。普通に泣きたくなりました。
その後ダメもとでキースイッチに汚れが付着していないか(購入後一月ちょっとでそんなに汚れるはずもないが)、スイッチ部分をはめ方が良くないのではないかなど試しましたが、はい。
悪夢 その2
何かしらの手はないかと調べていきついたのが、よくある公式の「購入後~ヵ月、~年は無償修理します」みたいなサービスでした。
キーボードそのものを壊さないために購入したカスタムキーボードなのですが、購入して二月足らずで瀕死状態となり、公式に頼らざるを得ないことに矛盾を感じながらも背に腹は代えられないので依頼することにしました。
その時のやり取りがこちら
僕「こんにちは。何月何日に購入したこちらのキーボードの調子が悪いため、こちらの修理サービスを利用させていただきたいのですがよろしいでしょうか」
オペレーター「わかりました。まずはお手持ちのものをお送りいただき、こちらの方で検証をさせていただきます。具体的にはどのような現象が起きていますか?」
僕「今こういう状態で~こういう初期化や掃除、キースイッチの変更など試してもダメですね」
オペレーター「承知しました。こちらに届き次第確認いたします」
よくあるテンプレなやり取りで、別段おかしいところはありません。今は。
そして発送の準備を行い梱包して発送し、送り先を間違えていないかにハラハラしながらもきちんと届くことを祈りました。
今は配送追跡サービスがあるので相手のところにきちんと届いたことを確認し、相手からの連絡を待つことにしました。
相手のもとに届き、二日ほどしても連絡がないため、念には念を入れてちゃんと届いているかの確認と修理目途のだけでも知っておきたいと思い連絡を入れました。
僕「発送させていただいたキーボードですが、修理の目途などが分かるようでしたらお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか」
オペレーター「承知しました。現状のところですと、来週が修理完了見込みとなっています。もしさらに修理に時間を要する場合は別途ご連絡申し上げます」
正直ホッとしました。あちら側に届いていること、修理の見込みが立っていて修理後の返却の期間を提示されたこと。
いきなり修理サービスを利用することになったけどこれも勉強だなと思いしゃーなしと割り切って仕事に向かいました。
なお、一週間以上経っても相手からの連絡はありませんでした。
悪夢 その3
目途を提示されて一週間経ち、連絡が来ないことに少し不安を覚えたので一度現在の状況を聞いてみるかと連絡を入れました。
僕「こちらの修理の件ですが、現状どのような感じになっていますでしょうか?」
オペレーター「今週中には修理完了したいと考えていますが、来週まで持ち越してしまうかもしれない状態です。申し訳ございません。」
正直少し分かっていたところもあり、初期不良と思われる内容の調査サンプルが上がってきて一週間足らずで問題部分の洗い出し、修理改善まで行えるかというと難しいよねと技術職の方なら納得できると思います。
どこか同情のような感情を抱きながら待つことにしました。
なお、さらに一週間以上経っても相手からの連絡はありませんでした。
この時点で相手の手元にあることの確認を行い二週間以上は過ぎている状態で、余裕で4週間目に突入しそうな勢いだったため、さすがに一報入れるのが筋ではないか?と思いながらも再度連絡を入れました。
僕「こちらの修理の進捗はいかがでしょうか?」
オペレーター「申し訳ございません。もうしばらくお時間をいただきたいです。これ以上時間を要するなら代替品をお送りすることも視野に入れます」
僕「では最大でどの程度の時間が必要かを提示していただきたいです」
オペレーター「二週間後には必ず代替品か修理品をご用意します」
このままではだらだらといたちごっこが続きそうになりそうなので、ここでしっかりと相手側に期日を提示させました。そもそも自分で提示した期日を何回もぶっちして連絡よこさない時点で企業として大丈夫かよと思いましたが。
なお、さらに13日経っても相手からの連絡はありませんでした。
この時点で最初に「来週には修理できそうです」と連絡があってまる一か月過ぎた形になります。
悪夢の終わり
僕「それで、どうされるんですか?そちらがご提示された期日ですが」
オペレーター「返金します」
この返信を見た瞬間「えぇ…」って声が出ました。
「代替品」か「修理品」かの二択を自分で提示しておきながら、「返金」…?
正直この時点で相手に対して信頼もくそもなかったので、一刻も早くこのやり取りを終わらせたいと思い、承諾しました。
結論
いくらカスタム可能なメカニカルキーボードであっても基盤の初期不良引いたら一発でこうなる可能性がありますよという感じです。
これ以上何か言ってもあれなので、黙って静電容量無接点方式使います。