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初めての上司 思い出と偲ぶ会PART1
今から随分と昔の話になりますが、私が新入社員として初めて配属された営業課は、担当エリアにまだ営業所が無い駐在勤務の課でした。上司も新任課長で私を含めて所員6名の新設課でした。
当時は、携帯電話もパソコンも無い時代です。
私の担当先はオール出張で旅館に倉庫と宿泊部屋を借りて週末だけ自宅に帰るという生活でした。朝は特約店に入り公衆電話から上司K課長に電話。業務終了時にも電話し1日の活動を報告する。随分とアナログな時代だったと思います。
毎日、分厚い実績台帳を頼りに担当エリアの病院や開業医、調剤薬局を訪問しながら新薬を販売、情報提供する仕事でした。慣れない土地で仕事も人も分からず苦労したことも多かったです。そばに上司や先輩が居ない環境でしたから、もっぱら仕事のイロハは特約店MSさん達から教えてもらいましたね。今の時代なら会社から手厚いMR新人研修やOJTなどがあります。でもあの頃は、自ら考え失敗を繰り返し経験することで学び、身につけていくことが普通でした。マーケティング戦略も我流でしたが主体的思考と行動力は、こうした厳しい環境の中、生き残るために自然と身についたことかもしれません。但し個人格差の弊害は大きいとも感じますが。
上司K課長とは毎日朝晩の定期連絡。また月曜日朝はK課長の自宅マンションで内勤業務、週末も上司や先輩達と飲み会、月一回の上司終日同行などなど。新入社員でしたから、K課長の自宅で奥様の手料理をご馳走になったり。実に面倒見の良い男気のある昭和の上司でした。その後K課長も出世され、私もステップアップして行く節目節目に様々お世話になりました。ありがたいことです。
今日これから新幹線に乗って、元上司K課長の墓碑があるS市に向かいます。K課長が定年後、程なくして亡くなられてから、毎年ゴールデンウィークにK課長ゆかりの部下達が偲ぶ会を行っています。コロナ禍により今年は3年ぶりの再開となりました。
誰にとっても初めての上司は、思い出深い人と思います。仕事の楽しさも厳しさも、上司の指導によって部下の判断軸は違ってきます。また上司にとって新入社員に仕事の流儀を伝授出来るのはとても面白くやり甲斐のある仕事だと思います。
K課長の志が、亡くなって以降も、部下達にずっと語り継がれていくなんて、やっぱりK課長は凄い人だと思います。
今年入社したみなさんも研修を終えたのち全国に配属されます。どんな上司のもとで仕事を身につけていくでしょうか?
私は、みなさんがK課長みたいな上司に出会えることを願っています。
そろそろ目的地に着きます。それではK課長偲ぶ会に行ってきます!