全ての基は信にあり
職人起業塾 塾長の高橋剛志さんにお盆の日曜日という貴重なお時間を頂き事業構造化について学ばせて頂く事が出来ました。
事業承継に向けての準備といいながら何をどう学べばいいのか分からないままボンヤリと生きてきた私でしたが、今のままではダメだという危機感から社会性と経済性を両立させた経営を実践されている高橋さんに教えを乞う運びとなりました。
あまり人に対して教えを乞うたり突撃するという事は、何か恥ずかしかったりするのでやらないのですが、今回でよく分かりました。
遠慮しちゃダメだ、恥ずかしいとか言ってられない!
行動しない内は色々と意味のない思考をグルグル回しているだけですが、先駆者の話を聞き自分の現在地を知りどこに向かっていくかが分かれば心配など消えてなくなります。
高橋さんのお話からの大きな学びと共に、行動せずに思考だけが無駄に働く『頭でっかち』になってしまっている事に気付けたことは良かったです。
俺はチンパンジー?
高橋さんの話の中で、動物と人間の一番の違いは『信じる事』だと言われていました。要は、今この瞬間起きていない虚構を現実になると信じ続けることができるという事が人間である存在価値であり、最低条件なのかもしれません。
そういえば、サピエンス全史の中でもホモサピエンスが他の競合種を圧倒し文明を発展させ地球の支配者となったのは、虚構を信じ他人に共有する事が出来たからという記述がありました。
そもそも私がここにいるのは、祖先が信じるという人間が他の種よりも唯一優れている能力を武器に生きてきたからこそ、という事になります。
しかし、どうでしょう。
文明が発達したからなのか、昔から一定数いたのかは分かりませんが『信じる』という能力を使わず、ただ目の前の現実に流されて生きる人が私も含めて多い気がします。
目の前の現実に生きる事の何が悪い!?という声が聞こえてきそうですが、目の前の現実に集中し対応して良い結果が得られるのは『その先の未来を信じている』事が前提にあると思います。
そういった事が絡んでなのか、少し宗教にも関係しますが先祖や連続生命観といった感覚も薄くなってきている気がします。
正月、お盆、彼岸・・年中行事の優先順位は落ち続け、単なる『休日』となりつつあります。
先祖が虚構を信じ続ける事で作り上げた『今』を、信じる力を失った子孫が壊していく・・。
こんな構図だけは避けなくてはならない!と感じました。
信じる対象は?
先程から、虚構を信じる、未来を信じるという事を述べてきましたが、決して信じる対象は抽象的なものに限りません。
私は、高橋さんのお話を聞く中でまずは信じる対象を『自分』にすべきだと感じました。
何よりも、自分の可能性、自分の考える事、自分が成そうとしている事を絶対的に信じなければ、その他の何も信じることなどできないと思っています。
そして、その為にまずは自分との約束を必ず守ること。
他の誰との約束よりも破りやすい自分との約束を守る。
自分との約束を守った時に、自分で自分を認める事ができるのだと思います。
自分自身を幾度となく裏切り、自分の可能性を勝手に狭めているのは自分です。
その結果、現状に満足できず自分に嫌気がさしてくるのだと思います。
『才能とは、自分自身を、自分の力を信じることだ。』
~ マクシム・ゴーリキー ~
五徳/五常が人間としての原理原則
儒教の中では『仁義礼智信』の5つの要素から成り立つ五徳(五常)と呼ばれるものが2000年以上前から大切にされています。
これは人として成熟する・うまくいく為の原理原則だと捉えています。
この中に『信』という項目があります。
五徳での『信』については
『友情に厚く、言明をたがえないこと、真実を告げること、約束を守ること、誠実であること。』となっています。
まだ見ぬ未来を信じるという人間に与えられたギフトを最大限に発揮し、それを現実にしていく為に約束を守るということは2000年経っても変わらず原理原則として存在するようです。
*五徳については、まだ自分の中に落ちてはおらず1項目ずつ丁寧に考えていきたいと思います。
私が今回気になったのは、五徳の位置関係です。
下記の図の様に『信』は他の4項目に囲まれた位置に存在します。
つまり『信』が成り立たなければ、他の4つをどれだけ励んでも幸せな未来は現実にならないという事なのかもしれません。
そう考えると、人間の成長は1回の大きな出来事では無く、むしろ日々の本当に小さなことで、その幅が決まってくるのだと思います。
日常の中で当たり前に破る約束がどれほど多いのか。
『まっ、いいか。』が自らの豊かな可能性を狭めている事に気付き
高橋さんの話を聞きながら危うさに鳥肌が立ちました。
そして、その根本には未来と自分の可能性を強く信じる事。
これを忘れず毎日を過ごします。
盆の日曜日に時間を作ってくださった高橋さん、そして私の学びに時間を割いてくださった経実会メンバーの皆さん、本当に感謝しかありません。
本当にありがとうございました。
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