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大雪の中、藤井風に会いに行く
どうしても藤井風のライブに行きたい。
兵庫県に住む私にとっては遠いけど、LAAT福井のチケットを手に入れることができた。
この時期の福井は寒いから、とダウンを購入。ホテルを予約し、電車の時間も調べて、準備万端。指折り数えてその日を待った。
なのに、10年に一度の大寒波。なんで今やってくる?
チケットをダウロードすると、めちゃくちゃいい席だったけど、雪が心配でそこまで喜べなかった。
前日。電車が運休するかも、とのニュース。
もう無理。キャンセル料もかかるけど、泣く泣くホテルをキャンセルした。
誰のせいでもないのにもやもやした気分で眠りについた。翌朝も、もやもや。
藤井風アプリからは、雪道危ないからきちんと準備して、無理せず気をつけていらしてください、みたいな連絡が来る。
無理したらだめ。でも、このまま諦めたらずっと引きずる。行けるところまで、行ってみよう。今10:30。電車だと間に合わないかも。ホテルもキャンセルしてしまったし‥。
Googleマップでサンドーム福井までの経路を検索すると、自宅から車で3時間で行けることが分かった。車で行ってみるか‥。
高速道路も閉鎖してないみたいだったので、とりあえず行けるところまで行ってみようと、バタバタと準備して毛布も抱えて出発した。
高速道路に乗るときに、冬用タイヤを履いているかをチェックされて、少し緊張した。
雪はあるけど、特に問題なく運転できていたし、他にもたくさん車は走っているから怖くはなかった。途中までは。
舞鶴を過ぎたあたりで、道が凍ってゴリゴリし始めた。雪の量も明らかに増えているし、気づくと他の車の姿が見えない。私死ぬのかも。恐怖でパニックになった私は高速を降りることにした。
舞鶴東かその辺で降りたと思う。ナビに案内されるままにしばらく走って、ふと横を見ると、真っ黒な日本海が荒波を立てていた。怖い。
幸い道は除雪されていて、運転に支障はなかったけど、真っ黒な日本海に心細くなって、やっぱり帰ろうかなと思う。
取り敢えずナビに従って小浜から再び高速に乗ってみた。雪は相変わらずあるけど、舞鶴みたいにゴリゴリじゃない分、気をつけつつもスイスイ走れた。何より、他にも走ってる車があることで安心できた。
そこからは順調で、14:30にはサンドーム福井に到着できた。持ってきた毛布をかぶり駐車場で開場まで待つ。寝ようと思ったけど、寝れなくて、本を読んで過ごした。
17:00会場に入ると、みんなの興奮が伝わって、ライブが始まることの嬉しさでいっぱいになった。話さずともみんなお互いここに辿り着いたことを讃えあっているような雰囲気もあったように思う。
始まったライブは最高。
藤井風は本当に柔らかな雰囲気と優しさを身に纏った人で、なんでピアノ一台であの音が出せるのか不思議なくらいの力強い音を出していて、後今回改めて声が好きだと思った。演出も最高。バンドのみなさんも、ダンサーのみなさんも最高だった。
ちなみにこの日は、よく歌詞を間違えたり忘れたりしていたのだけど、前の席のギャルが「風くん、歌詞間違えすぎー。しっかりー。」とカラッとした調子で言っていて、なんかいいなと思った。
見たことないような大粒の雪が吹き荒れる中、LASA、HEHNを流して、大声で歌いながら3時間半かけて帰った。日付はまだ1/28のままだった。
弾丸、日帰り。
自分の無謀な行動力に呆れる。
もうこんな危ないことはしない。
でも行ってよかった。今すごく幸せ。