AC6固定チーム戦の始め方
AC6対戦は現在においてもややシングルに目が向きがちであり、チーム戦は旧作ACVD勢を中心にかなり村社会となっております。
今回の記事はそういった環境を壊す意味でも、「シングルにマンネリを感じている」、「チーム戦にも手を出してみたい」という方や、「すでにチームランクマやチームカスマをやっているものの、よりガチな環境で自分の腕を確かめたい、磨いてみたい」という方向けに書いております。
また、チーム戦は単純な個人技量によらないチームワークによる戦術や、アセンブルという意味でもシングルの3倍の幅があり、依然として開拓が進んでいないジャンルと感じております。ぜひいろいろな人に遊んでいただき、チーム戦の活性化、ひいてはよりAC6を楽しんでいただければと思います。
なお、本記事は「固定チーム戦」の総論にあたる内容を解説したものになりますので、ランクマやカスマなどにも通じるチーム戦としての基本についてはあえて触れておりません。そういったより初歩的な内容についてはすでにほかの方のnoteがいくつか上がっておりますので、自分で探していただくか、ツイッター等で連絡いただければご紹介いたします。
0.人集め
まず、固定チーム戦を行うためにはチームメンバーを集める必要がある。単純なことではあるが、これから始める人には最も難しい項目でもある。
基本的な集め方は、①すでに所属しているdiscordサーバーやX(ツイッター)で知り合いに声をかける。②チーム戦向けdiscordサーバーに所属し、声をかける。の2パターンになるだろう。
すでにAC6を長く遊んでいるプレイヤーであれば、何らかの交友関係があると思われるので、①の方法で気の合うメンバーを募集した方がいいと思われる。
ただ、交友関係があまりない、もしくは交友関係内にチーム戦に興味がある人がいない場合は、②のようにチーム戦向けのdiscordサーバーに所属し、メンバーを募ることが最も近道であろう。
例として、私の所属するACチーム戦塾(通称TAKAO塾)では、だれでも参加自由で、かつサーバー内に固定チームメンバー募集スレッドもある。ほかにもいくつかチーム戦向けの大きなサーバーがあるので、自分のプレイスタイルや方針にあったサーバーを探すのもいい。
また、固定チーム戦で大会練習などを本格的に行う場合は、自チームだけでなく相手方にも固定チームが必要なことを考えると、①の方法でチームメンバーを集めた場合でも、チーム戦discordサーバーと交流をもち、対戦の機会を作れるようにしておく方がよいだろう。
1.チーム方針の決定
メンバーが揃ったら、チーム全体での戦闘方針を最初に決定するのがいいだろう。大まかな戦闘方針としては、引くか、押すかという2点がある。
基本的にチーム戦では、遠距離でミサイルなどによるけん制を行った後、どちらかのチームがターゲットを選定、攻撃(突撃)を行うことが基本的な流れになる。
チーム結成時に自分たちが前に出る攻撃側となるのか、引く防御側となるのか事前に決めておくことで、各個人のアセンブルも決めやすくなる。
さらに付け加えると、結成したてのチームの場合、攻撃側を選択した方がよいだろう。
というのも、防御側は引く権利(AP有利)をとるために、必ずミサイルの採用が必要になるが、ミサイルを大量に採用することは、瞬間的な火力の低下を意味している。ミサイル採用側がチーム戦の大火力で戦い抜くには、チーム全体で高い生存性と、ミサイル採用機以外の高い火力が必要になり、アセンブルがかなり難しく、また幅も狭まる。
その一方、攻撃側はミサイルの撃ち合いに付き合わないことを事前に決めておくことで、ミサイル以外の瞬間的な火力に優れる武装を潤沢に選択でき、またアセンブルにおいても幅広いアセンブルを検討することができる。
また、攻撃側は全員がターゲットを目視し、タイミングを合わせて前に出ることができるが、防御側は相手の攻撃を目視した後、ターゲットの選定や逃げるか迎撃するかの選択をしなければならず、意思決定の速度でも防御側がよりシビアな判断を迫られる状況となる。
2:固定チーム戦における編成
今回は固定チームの全般的な話をしたいことや、チーム戦におけるアセンは多様であるためここでは詳細には書かないが、チーム全体での編成についてざっくり書き出していく。
書いた後の感想にはなるが、基本的に全員が火力を出すのが大前提のゲームのため、各個人がどう火力を吐くか、しっかりイメージすることが大切だと感じる。
火力枠+火力枠+火力枠
主に全員が火力枠となり、3タゲを合わせて落としていく編成。
3タゲを合わせる性質上、個々の機体に過剰な火力は必要なく、ハンミサキャノン、エツジンキャノン、レッドシフト肩ミサイルなど、火力・装甲・機動力を両立した機体を採用可能で、また相手が重すぎる編成の場合は、防御側に回って引く選択肢も視野に入る。
難点としては、3タゲを合わせなければ火力不足になり、チーム全体の練度が必要となる。
海外勢がこれに近い立ち回りで、非常に上手な印象
火力枠+火力枠+闇討ち機
火力枠2枚がターゲットを合わせて相手1枚に突撃し、相手が対応しているところに闇討ち機がさらにもう1枚狙う編成。
火力枠には重ショグレやレッドシフトイヤショなどの、圧倒的な火力で自チーム2枚でも即座に相手1枚をTAに持っていける火力を採用し、突破口を開く。
さらに重ショパルブレ、レッドシフトLCSなどの瞬間スタッガー力、スタッガー火力に優れた機体で即座にもう一枚撃破する。
難点としては、火力枠が突撃しながら2枚で火力を吐かなければならず、闇討ち機も火力と機動力が必要なため、アセン幅が少なく個々の技量が求められる。
TAKAO塾チーム1、チーム3がこの立ち回りに近い
3.固定チーム戦で練習の時に考えること
固定チーム戦では、どのように連携をするかがカギとなる。そこで、固定チームにおける連携箇所について、特に重要な点は以下である。
①初タゲの選定
特に攻撃側の場合、初タゲに誰を狙うかというのが非常に重要な点である。手持ちの火力を吐くのに時間がかかる軽量機、あるいは火力を十分に吐いても倒せないタンクなどを初タゲに選定すると、落としきる前に自チームの被害が広がってしまう。
そこで、初タゲを選定するときに考慮する事項は以下の通り
A.対象の機動力は高いか
通常の機動力はもちろん、AB速度やエレベータ機動時の耐久性、対象機体 のジェネレータまで考慮して、自チームが落としきれる機体を選定する
B.対象の火力は高いか
落とせそうな機体が複数ある場合は、火力がなるべく高い機体を対象とすることで、相手チームの火力を削ることができる
C.対象の防御力は高いか
ガチタンなど、そもそも自チームの火力では削り切れない相手の場合は初タゲに選定しない
②リグループ
通常のチーム戦でも大切な考え方ではあるが、固定チームでは味方が全滅しそうで、自分が逃げられる場合は早々に逃げたり、APがミリで残されそうな場合はあえて死にに行ったりと、WAVE管理はよりシビアに行っていくことが大事である
③ミリ残し
WAVE終わり、自チームに余裕がある際、もしくは全滅が見えている場合に、相手をTA状態で残しておくことで、次WAVEに枚数有利がすぐに取れるようになる
4.声の出し方
固定チーム戦においては声を出すことが勝利のカギとなる。どういったときに声を出すかは以下の通りとなる。
①突撃時
当然ではあるが、前に出るタイミングと誰を狙うかは必ず声を出そう。
②相手を落とした時、自分が死んだとき
通常は通知が出るため、だれが落ちたか分かるのだが、乱戦中はなかなか見切ることができない。一言あるとうれしい場面も多い。
③TA後のミリを削るとき
TA中の敵を複数枚で見るメリットはないので、エツジン・重ショ・ミサイルなど、ミリ狩りしやすい武器を持ってる人が積極的に「ミリ見ます」と声を出す。
④リグループ
全滅しそうなタイミングで早めにリグループの声を出しておくことで、生き残れそうな味方は距離をとったり、ミリ残しの意識を味方全員が持つことができるので、WAVE中の趨勢がある程度見えてきたタイミングで声を出していきたい。
5.固定チーム戦でのステップアップ
固定チーム戦では、シングル以上に素早く様々な状況を判断しなければならないため、状況判断に悩む人も多いだろう。そんな時は以下の点を見直してみるのがいいだろう。
①機体の役割を見直す 単純化する
自分の機体の役割として、チーム内で誰を狙う機体なのか、今一度見直してみるのがいいだろう。
何でも対応できる機体はチーム戦では器用貧乏という見方もできるため、思い切ってより重量を増加させたり、逆に機体を軽くしたり、特定の相手をメタる武装を搭載し、自分のできることを明確にして、意思決定を単純化してみるのもよい。
②チーム全員が声を積極的に出す
チーム戦を行えば、個々人の状況によって負荷の多さが変わってくる。例えば自分が死んでいる最中、敵を落として索敵している最中、ABで逃げ切り余裕があるタイミングなど、チーム内で負荷が低い人が必ず出てくる。
そういった際に味方に押すべきか、引くべきか、何番を狙うべきか、しっかりチーム全体で声をかける環境づくりがあるとよい
③自分の判断に自信を持つ
最終的には、自分の判断がすべてである。現在の固定チーム戦は5分が主流であるが、5分の戦闘の中でミスが全くない人は存在しない。攻撃を外してしまった、押すべきでない場面で押してしまったなどなど、枚挙すれば暇がない。チーム内でその判断が間違いだったと指摘される場面もあるだろう。しかし、その場面で自分の画面で見えている状況と、ほかの人から見えている状況は違う。
最終的には、自分の中で明確に判断基準を作っておき、失敗してしまった場面でも「自分はこういう考えでこう判断した」といえるようにしておくこと、そしてその判断基準が間違っていれば修正すること、それが上達のコツだろう。
長々と書いたが、今回の記事で新しく固定チーム戦を始めたり、固定チームで強くなりたいという人にわずかでも参考になれば幸いです