筋肉の構造と機能
本日の投稿は【筋肉】についてです!
まず筋肉は大きく分けて3種類。
骨格筋、心筋、平滑筋。そのうち骨格筋と心筋は横紋筋と呼ばれる。
骨格筋は体表から順に表皮、真皮、浅筋膜(皮下組織)、深筋膜の深層にある。
人体には650個の筋があり、体重の40~50%を占める。
筋の中央部を筋腹と呼ぶ。筋の両端は結合組織の腱となって骨に付着する。
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筋原線維
アクチンフィラメント(細い)とミオシンフィラメント(太い)から構成。
筋収縮は細いアクチンが太いミオシンの間を滑走し隣同士のアクチンが重なりあって生じる。Z帯~Z帯までを筋節といい、筋の最小単位となる。
筋の特徴
体型、シルエット(外形)、表情の形成
興奮性があり、神経の刺激に反応
収縮と弛緩が可能→身体の能動運動、姿勢保持、熱産生、筋ポンプを発揮する。筋運動に用いられるエネルギーの45%が筋収縮、残り55%が熱産生に使用される。熱産生は全身の85%が筋で生産される。
伸張性
弾力性
骨格筋の収縮の仕組み(興奮収縮連関)
運動神経の興奮が神経筋接合部まで達すると小胞からアセチルコリンが放出される
終板にアセチルコリンが結合すると脱分極を起こす。終盤の脱分極によって生じた活動電位は横行小管を介して細胞内部へ伝わりカルシウムイオンが放出される。
カルシウムイオンはアクチンフィラメントのトロポニンと結合し、ミオシン頭部とアクチンが結合可能になる。
ATPの分解エネルギーによりミオシンとアクチンの相互作用が生じ収縮が起こる。
筋細胞の興奮が収まるとカルシウムイオンは筋小胞体内に回収されミオシンとアクチンの結合が離れて筋は弛緩する。
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筋・筋膜性の筋痛が起こるメカニズム
骨格筋への過負荷、過剰収縮により運動神経終末からアセチルコリンが過剰分泌。
終板に強くて持続的な脱分極が起き、筋小胞体からカルシウムイオンが大量かつ持続的に放出。
筋線維が持続的に短縮し、代謝が高まりエネルギー要求量が増すが筋内圧上昇により筋の血管が圧迫され阻血状態に。結果酸素分圧が低下しエネルギー供給源となるATP、ADP、クレアチンリン酸が欠乏。
エネルギー危機を修復しようと周囲の肥満細胞やシュワン細胞から内因性発痛物質が筋細胞外に放出されⅣ群神経終末や自律神経終末を刺激し疼痛を引き起こす。
筋からの痛覚線維のインパルスが交感神経の興奮を高め局所の虚血をもたらす。交感神経節後繊維から放出されるノルアドレナリンが痛覚受容器の過敏化に寄与。
ATPが欠乏しアクチンとミオシンの連結橋が切れなくなることで収縮が維持され「コリ」とともに「疼痛」を生じる。