フレディ・マーキュリーが「日本を想って作った曲」
QUEENのボーカル、フレディ・マーキュリーはまだ来日する前の雑誌のアンケートで、一番好きな国という欄に「Japan 」と書いています。
日本の雑誌のアンケートなんだから、日本向けのリップサービスに違いない、と思いますよね。ところがこのフレディの日本愛は生涯変わることがなかったのです。
フレディは日本を愛していたのだ。
冒頭から怪しい感じで始まってしまいましたが、日本賞賛、日本国民万歳!という日本人がウハウハする記事を書きたいわけではないんです。フレディが日本を好きだろうがどうだろうが、ファン以外の人にはどうでもいい話ですしね。
ただ冷静に客観的にフレディが日本を愛していた事実について書きたいと思います。
フレディは初来日で日本の文化や日本人に魅了され、浮世絵や陶芸、絵画など、来日の度に大量に買い漁っていました。当時イギリスで浮世絵を一番多く収集している人物と言われていたこともあります。
彼の友人且つ側近のピーター・フリーストンは、地球上でロンドン以外でフレディが愛していたのは日本だけ、とも語っています。
そんなフレディが密かに日本を想って作った曲があるのです。
ただ、この曲についてnoteに書くのにはだいぶ躊躇しています。何故なら、フレディがこんなに日本を想って作った曲なのに、あまり知られていないからです。
ということは、フレディはさぞかしがっかりしたんじゃないかと(日本人ファンとして)心苦しく思うのです。
しかし知られていないということは、知ってもらおうじゃないかと思い立ったわけです。
フレディ・マーキュリーがオペラのアルバムを出していることはご存知でしょうか。
◆Barcelona(バルセロナ)フレディ・マーキュリー
フレディはオペラやバレエに造詣が深く、オペラ歌手のモンセラート・カバリエに憧れていました。彼女のコンサートに頻繁に足を運んでいたフレディが、ついに彼女との夢の共演を果たすのです。QUEENの活動をしながら、オペラにもチャレンジしていたんですよね。
そのアルバムの中で、日本を歌うレアな曲があるのです。
◆ラ・ジャポネーゼ
なんと、フレディとモンセラート・カバリエが日本語で歌っているのです。このアルバムは1988年に発表されているので、フレディが亡くなる4年ほど前のことです。
フレディは晩年まで日本を想ってくれていたんです。
実はモンセラート・カバリエは日本語で歌うのは乗り気じゃなかったそうなのですが。世界的オペラ歌手のカバリエが、「日本語で歌うの?いやーよ」というのをフレディが説得して、熱意に負けたカバリエが仕方ないわね、と歌ったのがこの曲なのです。
作詞作曲はフレディ・マーキュリーで、日本語訳は日本人のスタッフに依頼しています。
その歌詞がこちらです。
こんな歌い出しから始まります。2人ともとても綺麗な日本語なんですよね。
日本語と英語で交互で歌われているのですが、日本語の部分だけを抜粋すると、
英語の部分でも日本愛溢れる歌詞が盛りだくさんです。
なんだかムズムズしてくるような、気恥ずかしくなるような歌詞ですね。日本人ってあまり好き好きには慣れていないですもんね。
フレディは日本滞在中に日本の音楽にも触れていたんだろうなと思わせる、日本っぽい、というかアジアっぽい曲調です。
みなさんにも知っていただきたい、ファン悶絶のこんな曲です。
◆La Japonaise(ラ・ジャポネーゼ)フレディマーキュリー&モンセラート・カバリエ