![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/114291463/rectangle_large_type_2_a42d771f039475a0b700149129ad0823.png?width=1200)
「U2」vs「QUEEN」
数年前に、子供が学校でこの曲を歌っている。と教えてくれたのが、U2のこちらの曲です。
◆ Your Song Saved My Life(ユア・ソング・セイブド・マイ・ライフ)U2
何々?知らんぞ?と思って聴いてみると、とってもいい曲です。
こちらは、映画「SING」の主題歌になっているんですよね。
学校でU2を歌うのか…。
スティービーワンダーやカーペンターズを歌っていた私からすると少し衝撃だったのですが、どうやら先生がU2のファンだそうです。
◾️ライブエイドのU2
U2といえば真っ先に浮かぶのが、1985年のチャリティコンサート、ライブエイドです。
学ラン姿で歌う甘いマスクのボーカルの姿。誰だこの学ラン姿のお兄ちゃんは?と思っていたら、U2のボーカルボノでした。
ボノはあのライブエイドで日本の学ランを着て歌っていたんですよね。足元はヒールの高いブーツ。なんというセンスだ、と衝撃的でした。
とはいっても、リアルタイムで観ていたわけではなくて後に出されたライブエイドの映像で観ました。
もちろん、QUEEN目当てで。ライブエイド はQUEENのためにあったのだ、なんてQUEENオタクは思っていました。
ライブエイドでは、QUEENのパフォーマンスが圧巻でしたし、総評でもQUEENが素晴らしかったという記事が多数寄せられています。
QUEENファンとしては反論の余地はないのですが、ライブエイドの記事でQUEENと同じく必ず名前が上がるのが、U2なのです。
そう、あの日のU2は別の意味で目立っていたのです。
◾️ボノの暴走
あの日のU2といえば。「Sunday Bloody Sunday」と「Bad」を熱唱していました。「Bad」ではザ・ローリングストーンズの「ルビー・チューズデー」や「悪魔を憐れむ歌」のフレーズなどを捩じ込み、ボノは暴走気味。
更にはルールに反してボノが観客席近くに降りてしまって、大騒ぎになるという騒動を起こしてしまいました。
映像ではボノが観客を煽っているように見えますが、実はフェンス近くで押されて苦しそうなファンの姿を見て、助けようとして飛び降りたのだとか。
警備員に「助けろ!」と合図をしたのに警備員が動かないので、ボノが観客席に飛び降りたという説が有力です。しかし救い出したファンとハグをしてダンスまでするという、勝手な行動を取ったボノにバンドのメンバーは怒り心頭。
そのせいで、3曲歌うはずが2曲しか歌えず、当時爆発的に売れていた「Pride」を演奏できず、演奏が終わるとバンドのメンバーは誰もボノと口をきかなかったそうです。
◾️QUEENとU2
この頃のQUEENとU2を比べてみると。
QUEENはアパルトヘイト下の南アでライブをしたことにより国連のブラックリストに入れられ、バンド内の士気は低くやや人気に翳りがあった頃です。
そんな中、急遽出演が決まったライブエイドに向けてメンバーは念入りにリハーサルをし、与えられた21分間をきっちり完璧に使い切りました。そして賞賛の嵐だったのです。
これをきっかけに、再びQUEENは息を吹き返しました。
一方、人気上昇中で勢いのあったU2はアドリブが過ぎたボノが大暴走して2曲しか歌えず。バンド内からは非難の嵐。
完全にやらかしたな、とU2のメンバーは悔やんだはずです。
ところが蓋を開けてみるとそんな騒動があったにも関わらず、U2はこのライブエイドで世界に存在感を示して更に人気者になるんですよね。
QUEENとU2、全く違う形でライブエイドに爪痕を残したということでしょうか。
ラジオでもU2はよく流れます。U2の曲を聴くと、学ラン姿の初々しいボノの姿が脳裏に浮かびます。ボノ63歳。
ここまで書いておきながら何ですが、やらかした動画「バッド」を貼るのは気が引けるので、やらかしていない方の「サンデー・ブラッデー・サンデー」をどうぞ。
◆Sunday Bloody Sunday(U2)