QUEENはこんな音楽から始まった
好きなバンドがいる方ならば、そのバンドが結成されたいきさつ、はたまたデビュー前はどんな楽曲を作っていたのだろうかと掘り下げてみたくなりますよね。
そしてデビュー前の楽曲を見つけることができたなら、彼らのルーツを知るきっかけとなり、後に音楽性が変化していたとしても、根本的にはこういった音楽性を持っているバンドなんだなと本質を捉えることができますよね。
デビュー前のQUEENはざっくりいうと、ブライアンのバンドに、ロジャーが加わり、ボーカルはフレディとは違う人物で活動していました。バンド名は「QUEEN」ではなく、「スマイル」でした。
「スマイル」のボーカルが脱退したことにより、フレディが加わり、しばらくしてジョンが加入してようやく「QUEEN」が誕生するんですよね。
フレディが加わった「スマイル」で、初めて3人がギグを行ったのが1970年6月27日でした。
「スマイル」というバンド名でのギグでしたが、3人(ベーシストはジョンではない)にとってお客さんを前にお金を貰って演奏したのはこの日が初めてだったんですよね。
そこで、どんな曲を演奏したのか気になりますよね。
デビュー前の、まだジョンが加わっていない時代のQUEENの曲。
そんな貴重な曲がこちらです。ちなみに初めてのギグはフレディは緊張して散々な出来だったそうです。
◆「Stone Cold Crazy (ストーン・コールド・クレイジー)
フレディが前のバンドにいた頃に作った曲です。QUEENのまさに「始まりの曲」です。
QUEENはデビュー前にはギグでこんな曲を演奏していたんですね。この曲を聴くと、QUEENらしくないと思われる方が多いのでは、と思います。
この曲は、大きく分けると「ハード・ロック」、特に「スラッシュ・メタル」に分類されるそうです。
QUEENの軸はスラッシュ・メタルだったのか。メタルだけに「メタリカ」がこの曲をカバーしているが。
ところで、スラッシュ・メタルって何?
QUEENの原点はこんな曲だったのですね。
もともとはフレディが作った曲ですが、メンバーで手直ししているのでクレジットは「QUEEN」です。
どのあたりを手直ししているのか気になるところで、デビュー前に歌っていた曲そのものではないのですが。おおよその原型はそのままのはず。
フレディが作ったにしては、フレディらしい遊び心もなければ、QUEENの象徴のコーラスもない、荒削りな曲に思えます。(音楽素人が何をいう、ですが)
この曲を聴くと、フレディよりもブライアンやロジャー色が強い気がするのは私だけでしょうか。ああ、QUEENはもともとブライアンから始まったバンドだったものね、と思えてきます。
こんな曲から始まり、フレディの作るファッショナブルな楽曲が登場し、何重にも録音されて再現されたコーラス、オペラを取り入れたと思えばディスコやファンクに傾倒した時代もありましたよね。一方でブライアンのゴリゴリのロックナンバーがあったり。
バンドの原点を知ると、彼らの音楽性がどの辺りでどんな風に変化したのか、それに至る葛藤などもほんの少し見える気がして面白いですよね。
↓こちら、デビュー当時の貴重なライブ映像です。早口でまくしたてるフレディがカッコいい。鬼気迫る表情もなんだか初々しい。
◆「Stone Cold Crazy (ストーン・コールド・クレイジー)
QUEENには好きな曲がたくさんありますが、この曲はファンにとっては特別な曲なんですよね。