景気と言うにもほどがある!
日経平均が最高値なのに、多くの人が景気が良いと感じないのは、景気という概念が消滅しているからだ。
1990年代前半頃まで、日本は、文化・経済が護送船団方式で単一化され、様々な価値を共有できていた。そしてバブルになり、多くの国民が景気の良さを感じられたのではないか。しかし、1995年のプラザ合意後、円安、輸出に主導された経済の好調は崩れバブルの崩壊がおこた。世界は、冷戦の終了と共にグローバル化が進み、価値観の多様化に直面した日本企業は、護送船団方式から独自の強みを持つ数少ない優良企業とそうでない企業に区分けされていった。そうなることで共有できていた日本の景気感はなくなり、格差社会が広がった。格差社会になれば、経済状況を良いと感じる少数派とそう感じない多数派にわかれた。もはや国民が共有する景気という言葉は意味がなくなった。