茶会事件簿 触らない
床の間に進むと、思わず息を飲みました!何と香合の兎が、可愛い尻尾をこちらに向けています。
私は然り気無く、座に着きました。
すると「お詰め」の男性が、向きを変えたのです。「これ逆向きですよねー」と
独り言の様に…
U流では動物の姿の物は、自分と真向かいにします。亭主もU流、お詰めさんも動きをみるとU流でした。
私から(まあ送り干支の香合で・・)挨拶すると意外な答えが。
「そうなんです、もう走り去るのでわざと向きを変えました」平然と言いました。
それを聞いた「お詰め」さんは、慌てた表情。しかし後ろ向きにした亭主と、向きを変えた詰めは同類でしょう。