茶会事件簿 不足

四畳半の席、少し詰め込み七名の客です。縁高で菓子が出されました。

見ていたら最後の重ねが、空でした。
お詰めさんが、水屋へ声を掛け様としました。私がそれを止め(私と次客がお菓子半分にして、差し上げます。オモアイで頂けば~)

提案が受け入られました。
何事も無かった風に、席は終わりました。最後に亭主から「申し訳ございません。お菓子が足らなかったのでは?」

(いえいえお菓子を分けあい、一座建立を実践出来ましたよ)こう返答しました。次客の弟子が「先生、また一つ勉強させて頂きました」

感激の面持ちです。(普通…ふつう・フツウでしょ!思い遣りが大切は、私のモットーだから)何時も以上に、偉そうな私でした。