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発達障がいのコト

「発達障がい」については、発達障害者支援法(2004年公布)もあり、ここ数十年で広く認識されてきているかと思います。

それは子を育てる親の意識にも大きく影響していて、「発達障がいだったらどうしよう」「発達障がいがあるかどうか早く見極めてほしい」「どうすればみんなと同じように育っていくのか」などの相談が多く聞かれるようになりました。
病院の仕事をしていたときには、1歳前の子をもつお母さんが診断を受けに受診されたこともありました。

一方で、教育現場、福祉現場以外の社会では、まだまだ十分な理解がされていないこともあります。
そのひとつに、「発達障がい」といっても、見た目ではわからないこと、同じ診断名がついていても人によって表れ方が違うこと、育った環境にも大きく影響されることなどがあるかと思います。

「診断は早く受けたほうがいい」とか「早期療育が大事」とか「みんなに理解してもらうために診断名を伝えたほうがいい」とか いろんな意見があるかと思います。

私の中では、すべての子や家族に同様なことが言えるかと言ったら、そうではないかなと思います。というのは、家族や親子関係、親の育った環境、個人の考え方、受け取り方、理解度など、みんなそれぞれ抱えているものや立場が違うからです。

ただ、診断があるなしに関わらず、その子のもっている特性やタイプに合わせた関わり方はしたほうがいい、と思います。
発達障がいの特性がありそうと思ったら、それに合わせて、関わり方を工夫していくということです。またよくわからなくても、その子にとってわかりやすい支援であればOKです。

逆に診断を受けたとしても、その子に合わせた関わり方や教育ができなければ、何のための診断なの?という話になってしまいます。

その子に合わせた対応や教育をしていくというのは、どの子にとっても大事なことです。
これが「特別支援教育」の考え方だと思います。

※特別支援教育とは・・・(文科省HPより)
特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものです。

診断を受けることのメリットについては、私自身の経験も踏まえてまた別の機会で書けたらなと思います。

「診断がないと支援してもらえない」とか「診断がないと対応がわからない」ではありません。
 その子に合わせた関わり方は今からすぐにでもできるもの。

 もし受診に悩まれていたり、今は受診したくないなぁというお気持ちがあったとしても、大丈夫。子どものためにできることはもちろんあります。
 自分の気持ちや子どもと焦らず、ゆっくり向き合っていただければなと思います。


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