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オランダにて。美味しいもののこと、そして、今、考えていること。

最近、近所のチーズ屋さんにはまっている。 
冒頭の写真は、戦利品を並べたものと言えようか。
私の大好きなチーズの一つであるエポワスを食べ頃の状態で買いたい時に買えちゃうって、自分をHappyにすることの一つである。 
今回は、お店のおじさんのお薦めでChestnut  MoldのGoat  Cheeseも一緒に買うことにして、追加で勧められたチャツネとソルテーヌワインも買ってしまった。
大人買いをしてしまったので、サービスでバケットをくれた。 
オランダで初めてフレッシュなバケット一本を入手できて、それも満足だった。
そして、チーズ屋さんの向かい側にある、近所で美味しいと有名なお魚屋さんで買ったサーモン。いつもは、お惣菜を買うことが多いが、今回は生サーモンを買ってみた。

この日は、会社で、夕方、年末のご挨拶でいただいたシャンパン(シャンパーニュのシャンパン)を、持ち寄ったおつまみ(生ハムとフルーツ、チーズ他)とともに、みんなで開けたため、少しいい気分で、チーズ屋さんに寄ってしまったというのもあった。 

でも、日本で買うより、全然高くない。

そして、家から一番近くのショッピングモールであるStadshartで、金曜日にやっているマーケットで買ったチーズも添えた。

この近所のチーズのお店は、チーズだけでなく、ワインやお惣菜やナッツ類、コーヒーと様々なものを売っているが、イタリア産・フランス産を中心としたもののようだ。 そのなかで、私が一番感動したのが、イタリアのワイン。 

今のアパートは家具付きのアパートを契約したので、入居した時ワインオープナーはあるだろうと踏んでいたが棚を探してもなく、ワインオープナーを入手するまでの間、しょうがなく、コルク栓でないワインを選んで買っていた。 そのなかで出会ったものが、このPugliaのワインだが、ワインそのものの質だけでなく、保存状態が著しく良かったということなのか、味わったことのない、非常に深い味わいがする。この味わいは、なぜ生まれてくるのか、知っている方は、誰か教えて欲しい。 

私は、バブル期入社組で、新入社員で入社した当時は、本当に毎日のように美味しいレストランに連れていってもらっていたし、その後、ニューヨークにいた頃も、Zagatをバイブルにしらみつぶしに全部行ったので、(WSETを含み、色んなワインスクールに行ったが、WSET Level3以外、全部頓挫しているため)ワインの蘊蓄を語る知識がないのだが、生来の食いしん坊のため、美味しい味はわかる(と思う)。

このお店のお姉さんで、あまりこだわりの無い感じの人に、「これと同じようなワインはあるか?」と聞いた時、他のワインを2種類教えてくれたが、やはりこだわりのない人に聞いてはいけなかった。2種類とも試してみたが、全然違った。

食べ物愛が強すぎて、また、食べ物の話に終始してしまったが、「今、考えていること」という部分にテーマを移そう。

オランダに来て、約4ヶ月。 前職のように、常に追い立てられた形で仕事をしているわけではないからか、思考がクリアになっている気がする。
日本に居る頃、特に、前職を辞めて今の会社に入ることに迷っていた時や、今の会社の日本本社に通っている頃、そして、オランダに来て1ヶ月ホテル住まいだった時などは「不安」という感情に囚われていたからか、自分の考えていることがよくわからない、頭の中がモヤモヤしていた感じの時が多かった気がするが、時間が経つごとに、オランダの空気のように澄み切った感じの脳になってきた気がする。

今回、人生の選択として、ヨーロッパ駐在という選択をした意図についても、徐々に受け入れられるようになった自分がいる気がする。(自分って、なんと頑固!というか、一筋縄ではいかないというか、自分との対話って難しいですね。 人との対話も難しいけど。)

ここ10年、グローバル大企業でFood  Safety関連のマネジメント職として、やりがいはあったものの、いつもギリギリの状態で、身を粉にして仕事をしてきた。
そのような、自分の人生で“おざなり“にしてきた「自分自身に向き合う」という部分を、ここで改めて大切にしてみるという作業を行っている。
小さいことで言えば、たとえば、スーパーでプラスチックボトルの返却機に持ち込んだプラスチックボトルを入れてチケットを発行するといった、さまざまな新しい体験で、自分がどう感じるのか、その環境に適応できるのか、適応したいと思うのかといった事を確認しながら、方向性を決めているといった丁寧な時間を送っている。 

確実に、「新しいことに対する抵抗感」というのは、若い頃より強くなっているなぁ〜と感じる。

私にとって、オランダでの生活は、英語を話す人が多いというものの、オランダは、基本、オランダ語の世界で(当たり前なんだけど)、英語ではなく、「自分の知らない、異次元の世界」感が強いことも、「冒険」、「チャレンジ」感のする生活であり、自分のコンフォートゾーンの境界線を認識することでもある。

いま、スウェーデンに住むオランダ人からオランダ語をオンラインで教えてもらっていて(オランダにいて、なぜ、オンライン?という思いもあるが、オンランレッスンだと、スケジュール調整が容易で、ペースがキープできる感じがある。)、全く予習も復習もせず、自分に対して、「参加することに意義がある」という態度を許しているので、進歩はほぼないものの、1レッスンに1つぐらい、「ほ〜、なるほど〜。」と感心することがある。

それは、オランダ語は、ドイツ語と英語の中間的な言語であるらしく、英語と似ているけど少し違うということが多いため、「なるほど」に繋がるのだろう。 (ドイツ語は昔習ったことがあるし、ドイツの会社で働いてたこともあるが、ドイツ語とオランダ語の違いで「なるほど」に繋がることは滅多にない。 オランダ語の発音が難しく、ドイツ語的発音になってしまうことはあるが。。)
でも、「なるほど」と思うことと、その単語を覚えて使えるようになることは違うので、なかなか進歩はしない。 
言葉を知ることは、文化を知ることだとも思うので、オランダ語が駆使できると、もっとより多くのことがわかるのになぁ~と思うが、ゆっくり取り組んでいる。

今、オランダに来て一番力を入れて進めている活動としては、ポスドクとして、研究を続けることの実現である。
いままでの流れから、「食品安全文化」を軸にして、実践(フィールドワーク)を交えながら、「行動経済学」「コミュニケーション論」、いまやサステナビリティ活動の一部となっているHuman  Rightや、SDGsの“誰一人取り残さない“の一部としての活動というか、ヒューマニティの側面からのアプローチをしたいと思っているが、まだラフな構想でしかない。今週、ワーゲニンゲン大学の先生とその点についてお話をする予定になっているので、もう少し深めるべきなんだけれど。。

先日、東浩紀という哲学者のインタビューを聞いていて、私もこの人のように、自分で自分を実際の現場や状況に置くことによって、哲学的実践研究をしようとしているのかもしれないとも思った。

一方で、今の仕事を通して、日本の食品安全の法律とEU規則との違いから来る問題等を、実践として関わることで、非常に面白いなぁと思いながら、取り組んでいる。
ヨーロッパ内でのコミュニケーションネットワークを、ここ4ヶ月で築いてきたので、そのネットワークが少しづつ回るようになってきた事も、面白みを増している要因かもしれない。

今日の朝ごはん

この文章は、今、カフェで朝ごはんを食べながら、書いている。

今日は、いつもと違うところで食べてみようと思い、起き抜けに、“近所の朝ご飯屋さん“とググったところ、Aalsmeerの朝ごはんをやっているところが上がってきたので、バスを乗り換えて来てみた。 

オランダのバスは結構いろんなところを走っていて、9292というアプリでは正確な到着時間や運行休止となった場合等を教えてくれて便利だ。

Google Mapでは9時からオープンと書いてあったが、実際には別のサイトに書いてあった10時のオープンだったようで、オープンまでの20分ほど、お天気は悪かったが、周りを散歩してみた。

オランダらしいと思われる環境(運河と道路が並行に伸びているところや、こじんまりとした素敵な家が整然と並んでいる感じや、馬などの動物がいる場所が普通に住宅街のすぐそばにあったり、いろいろな鳥が飛んでいて自然豊かなところとか)を少しだけ探検して、卵追加のアボカド・トーストにありついた。 
「アボカド・トーストにキュウリは合わないんじゃないかなぁ〜」と思いながら、完食した。カプチーノに添えられていたブラウニーは「後で食べよう」と思っていたものの、いつの間にか、下げられてしまっていた。

でも、満足。

そろそろ、お家に帰ろう。

199番のバスに乗って、自宅に一番近いトラム駅の反対側にあるショッピングモールがあるバス停で降り、うちの近所にはないスーパーのAlbert  Heijnに寄って、ちょっと面白いものを購入(うちの近所のスーパーPLUSにはないと思われる)。 満足・満足。

Albert  Heijnの優れもの

お家に帰ったら、昨日はとてもいい感じだったチューリップが、もうすぐ悲しい状態になりそうだったので、写真をパチリ。

オランダのチューリップ

お花屋さんのおじさんの言った通りの活け方をしなかったからかも。。 ごめんなさい。

そろそろ日曜日も終わろうとしていますが、皆さま、来週も良い週をお迎えください。

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