テルツェット 22/3/12 レース回顧
中山11R G3中山牝馬ステークス 芝1800m 5枠9番 田辺・56.5 3番人気5着
レース内容
スタートはやや後手を踏む程度ではあったが、その後左によれた⑧にぶつかり、スピードに乗せられず後方に。道中はいたずらに動かず、外に意識を置きつつポジションを下げる。コーナーから進出開始するものの、思うほど手ごたえはよくなく、400mでは既に一杯。さらに外に膨れるロスも。それでもジリジリと脚を伸ばしてきて、坂上からさらにもうひと伸び。最後は4着はあろうかという脚色での5着となった。
振り返り
レース前にパドックを見たが、正直8kg増は半分成長分、半分余裕残し分だろうなと思った。普段はあまりパドックで何かを語れる人間ではないので難しい表現ではあるが、シルエットがぼやっとしていて、ここメイチの仕上がりには見えなかった。まずはスタート。隣だった⑧がバランスを崩したスタートになり、テルツェットにトモからぶつかっている。ただ、ゲート位置から確認できるように、テルツェット自身も右にスタートしにいっていて、相手がこちらに動いている訳でもない。ぶつかった位置はゲートの境目なのでこれでは相手が悪いとは言えない。ともかくこの2秒で後手を踏んだ上、外の⑩が押して前を取りに行ったので無理にスピードを上げずに後方を選択した。その後はパトロールを見ても掛かっているようには見えなかったが、とにかく内にスペースがあるのに外々を通していた。2角で追い抜いて行った⑪の後ろをついていくことを選択。しかし、⑪自体もそこまで押し上げていく様子もなく、その後ろではポジションを上げることができなかった。さらに4角入りから動かそうとしても反応が鈍く、一瞬馬群から引き離された上、コーナーで曲がり切れずに大きく距離損まで。その時点で万事休すではあったが、外が伸びる馬場もあって、ジリジリとは伸びてきて、最後にはもうひと伸び。最後は4着とクビ、6着とハナであったが、多分首の上げ下げの問題で、着差ほどギリギリの5着ではなかったように見えた。
感想
まずはテルツェット、急遽の騎乗となった田辺騎手、和田調教師はじめスタッフの皆様、お疲れ様でした。正直、ルメールコロナ感染から流れがひたすら悪い方に進んでいきましたね。道中は結果的に1列前の⑬あたりを取れていればもうちょっと違っていたとは思います。内の馬が失速していく中で、最初から外を狙っていた騎手の判断はよかった(内を捌いてきたのは③だけ)とは思います。4角でもうワンテンポ待って⑯の後ろに回っていればとは思いますが、そこにもいたのが⑬。やりたいことを先手先手でやられた相手にクビ差負けているので、してやられたという印象ですね。馬群を苦にしないタイプだけに余計に。当然、トップハンデの影響もあって反応が鈍かったというのも騎手のコメントにあった通り。後、これは勝手な感想なので聞き流してほしいのですが、道中からスムーズにスピードに乗せられるというのが田辺騎手の良さだと思うので、ああいう4角大外で思いっきり追っている姿を見てしまうと、正直それじゃない感があります。それを狙っているなら別の騎手ですよって。
ただ、それもこれもこのレース中に勝つということを意識した前提の話。前述の通りパドックから正直仕上げ切っているとは思えなかったし(それでいて騎手がまたがるとテンションが上がってしまうのは課題だけど)、道中も負荷のかかるものにはならなかった。それでいてトップハンデでありながら上がり最速で掲示板確保というのは決して悪くないかと。特に、4か月の休み明けで状態がなかなか上がってこない中で2か月後に迫っている(であろう)本番を見据えたレース選択だっただけに余計。
今後は?
先述の通り、まあ普通に考えて5月のVMでしょうね。昨年は中5週の強行ローテが一因ではあったので、今回間隔を取って臨めるのはいいこと。ただ、課題は春開催の東京高速マイルに対する適正か。今回も高速イン有利馬場ではなかったのは有利に働いているだけに、軽い馬場で1分31秒台で乗り切れるかは鍵になってきそう。ドバイ組は多分来ないでしょうけど、香港組が遠征取りやめの影響でどのくらい回ってくるか。