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失恋をしたので文章にしてみた 後編
前回の続きです。
ある言葉
次の日の月曜日は、研究室の後輩の送別会があった。
そこで先生は、後輩に向けてある言葉をいった。
「神様は、試練ってものを一定では与えてくれない。辛いことというのは、集中してやってくるものだ」と。
それを聞いた時、まるでその言葉が自分に向けて言われてるかのようだった。自分は卒業するわけではないのに、この言葉は、妙に体に入ってくる感覚だった。
就活や研究など、やるべきことが多い中でプラス失恋。ほんと辛いことばかり連続して起こる。そう感じていた。
火曜日は、大学で作業をしていた。辛い時、人生がどん底の時、人生の逆境で、自分には何ができるのか、どこまでやれるのか知りたかった。
正直、亡霊に取り憑かれたように、彼女への未練、彼女の表情、様々な気持ちは消えなかったが、作業はすることができていた。
この時ちょっと希望を持てた。少しずつ前に進めるかもしれないと。
水曜日は、友達に慰めてもらってた。僕の話を聞きつけた、同じバイト先の友達も遠くから励ましにきてくれた。本当に人に恵まれてる人生だなーと、この時も思った。バイト先の人に話を聞いてもらったら、また少しは気持ちが楽になった。
トラウマ
そして、その週の土曜日、バイトがあった。
もう気持ちも落ち着いてきたし大丈夫だろうと思っていた。
しかし、そんなことは無かった。バイト中、トラウマのようなものに襲われていた。
彼女との出会いや思い出が蘇ってきた。吐き気がするのだ。動悸がするのだ。
このままこの空間にいるとどうにかっなってしまいそうだった。
申し訳ながらもその時はバイトを早退させてもらった。
夢に出てきた
そして、次の日の日曜日、1日中寝込んだ。
月曜日は学校に行ったが、疲れが取れなかったため、学校帰りに温泉に行った。
そして火曜日も寝込んだ。やく3日間近く寝込んでた。気を張りすぎた反動が来たんだとおもう。
ただ、そこで一つ転機になる出来事があった。
元カノが夢に出てきたのだ。しかも元カノの新彼氏と一緒に。
夢の内容は、豪華客船の中の大きなプールで、元カノをかけ、新彼氏と僕が対決をしてる夢だった。対決方法は追いかけっこみたいな感じ?だったが、勝利をした。その瞬間、サイレンがなり赤色灯が光る。慌てて船の外に出ると、大きな波が豪華客船を襲おうとしてるのだ。波の高さは、豪華客船の何倍もの大きさだった。
その瞬間にはっと、夢は冷めた。今思えばプールの中でも息ができていた時点で夢だと気付くべきだったかもしれない。しかしその時は、夢に夢中になっていた。
夢から覚めたら
この夢から覚め、現実に戻された時、何かが自分の中で、弾ける感覚がした。
それは、ぽっかりと空いた心の痛みを、この夢が全て持っていってくれたのだった。
この夢から覚めた時、完全に心と体が復活をした気分だった。やる気に満ち溢れてた。
しかし、完全に元カノへの未練が消えたかといったらそんな事もなかった。
でもこの気持ちは、次第に消えていくと思う。消えていくものだと信じないとやってられなかった。
完全に消えるのは、次の恋をした時か、はたまた何かに集中してるうちに、自然に消えているかは、わからない。
未熟な僕には、新彼氏と君の幸せを心から願えるほど、人ができていない。
でも、いつか、この気持ちを乗り越えて、いい恋だったなって思える日が来ればいいなと願っている。
そしてもう一つ、いい思い出をありがとう。と
あとがき
今思うとあの頃は、恋は盲目のように自分を見失っていたのかなって思っている。周りが見えなくなっていた、見ないようにしていた、そういったことが積み重なって別れる原因になってしまったのかなと。
もう未練が残ってないって言ったら嘘になる。だから、この、まだ好きという気持ちをうまく隠しながら生活していくしかないと思ってる。
まるで、出口の見えない暗闇をもがいてるような感覚だから。
最後にこう思うことにした。
失恋から立ち直る過程は相手からの最後の宿題。
この文章を読んでくれたことに感謝します。